Jをめぐる冒険BACK NUMBER
サイドバック王国の系譜を継ぐバングーナガンデ佳史扶21歳が思い描く未来像「リース・ジェームズのような怪物になりたい」〈パリ世代インタビュー〉
text by
飯尾篤史Atsushi Iio
photograph byAtsushi Iio
posted2023/08/25 11:04
インタビューに応じてくれたバングーナガンデ佳史扶
ゲームを組み立てる面白さを覚えたと言うから、スペイン代表のジョルディ・アルバか、同じくスペイン代表で19歳のアレックス・バルデか、マンチェスター・シティで売り出し中の18歳のリコ・ルイスか……などと想像したが、佳史扶が口にしたのは、それとは対極の選手だった。
リース・ジェームズ――今季、チェルシーのキャプテンに任命されたイングランド代表の右サイドバックだ。
リース・ジェームズくらいになったら怪物になれるんじゃ
「ベイルやマルセロは今でも好きだし、ブライトンのサッカーが好きなので、(ペルビス)エストゥピニャンのダイナミックなプレーも参考にしています。ただ、リース・ジェームズは僕が目指すべきというか、抜かなきゃいけない頂点にいる選手だなって。シンプルに迫力があって、バケモノじゃないですか。チェルシーは“戦術リース・ジェームズ”みたいな感じですよね。
つなぎだけで言えば、僕よりもうまいサイドバックはいっぱいいると思うんです。アルベルのもとで学んだつなぎや立ち位置に磨きをかけたうえで、もともとの武器であるアグレッシブさがリース・ジェームズくらいになったら、僕も怪物になれるんじゃないかって。あれぐらいアグレッシブで、手が付けられないようになりたい」
手が付けられないような怪物――。
それこそ、21歳の若者が思い描く理想のサイドバック像なのだ。
<後編につづく>