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藤井聡太七冠「無双」と“藤井くん&佐々木大地七段大好き”W師匠解説、羽生善治九段の“新旧会長対決”…観る将マンガ家が描く激アツ名場面
text by
千田純生JUNSEI CHIDA
photograph byJunsei Chida/日本将棋連盟
posted2023/08/01 06:00
7月の将棋ハイライト。マンガは関連記事などからご覧になれます!
7月27日に行われた順位戦B級1組では羽生善治九段と佐藤康光九段の「新旧会長対決」が実現しました。2人にとってこの対局は通算168局目の対戦だったとのことで、同一対戦カード記録では「大山康晴十五世名人-升田幸三実力制第四代名人」を抜き、「谷川浩司十七世名人-羽生九段」と並んでの2位タイとなったそうです。並んでいる名前がレジェンドしかいない……。
対局では羽生九段が3手目にいきなり端歩を突く(1筋か9筋の歩を進めること。この対局では9筋だった)独創的な序盤を見せれば、佐藤九段が強気に攻める“丸太流”の真骨頂を見せてくる展開に。最後は勝利を予見する“指先の震え”を見せた羽生九段が勝利しましたが、多忙な会長職をこなしながらも最前線で戦い続ける2人には敬服するばかりです。
里見-西山の女流黄金カード、甲斐女流五段の引退
トップの戦いと言えば、見逃せないのは女流も同じくです。女流順位戦が7月中旬までで終了した中で、7月に開幕した清麗戦、そして9月2日に開幕する白玲戦はともに「里見香奈女流五冠―西山朋佳女流三冠」のゴールデンカードとなっています。五番勝負の清麗戦は第2局を終えて1勝1敗の五分で、どちらの女流頂上対決も白熱必至!
なお女流棋士と言えば……甲斐智美女流五段が今期の女流順位戦をもって自主引退しました。中原誠十六世名人を師匠に持ち、奨励会に5年在籍、女流タイトル通算7期(女王1期、女流王位4期、倉敷藤花2期)、王位戦では深浦九段に勝利したことがあるなど、女流棋界のトップを走り続けた甲斐女流五段。田丸昇九段の記事によると、今後は新たな道を歩むということで――前途を祝しながら、今後も応援したいと思います!
ABEMAトーナメントも本戦がスタートしています。渡辺明九段が大好きなカーリングに臨んだり(敗退は残念!)、千田翔太七段がたこ焼きパーティー、アベトナでも土つかずの藤井七冠が私服姿で陶器づくり(愛知県瀬戸市出身なので)に挑戦するなど、チーム動画も面白い……真夏の熱戦の数々、8月も見逃せませんね!<構成/茂野聡士>
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。