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藤井聡太七冠「無双」と“藤井くん&佐々木大地七段大好き”W師匠解説、羽生善治九段の“新旧会長対決”…観る将マンガ家が描く激アツ名場面
posted2023/08/01 06:00
text by
千田純生JUNSEI CHIDA
photograph by
Junsei Chida/日本将棋連盟
最高気温を見ると連日35度以上!! 観る将の皆さん、ご体調を崩されていないでしょうか。外に出るのが危険なこの時期だからこそ――おうちでじっくりと将棋を見るのがいいのではないかとも(笑)。7月の盤上のアツい戦いを振り返っていきましょう。
1)藤井七冠、まさに“無双状態”
この夏の将棋界、最大の注目は藤井聡太七冠(竜王、名人、叡王、棋王、王位、王将、棋聖)と佐々木大地七段の「ダブルタイトル戦」です。棋聖戦と王位戦、7月までの対局結果を以下にまとめました。
<棋聖戦>
第1局(6月5日)藤井の勝利/1勝
第2局(6月23日)佐々木の勝利/1勝
第3局(7月3日)藤井の勝利/2勝
第4局(7月18日)藤井の勝利/3勝
※3勝1敗で藤井が棋聖防衛
<王位戦>
第1局(7月7、8日)藤井の勝利/1勝
第2局(7月13、14日)藤井の勝利/2勝
第3局(7月25、26日)藤井の勝利/3勝
つ、強い……。7月に行われた計4局はすべて藤井七冠が勝利。大地七段も「角換わり、横歩取り、相掛かり」と様々な戦型の中で藤井七冠に戦いを挑み奮戦していますが――“藤井無双”といった状態のような強さです。棋聖戦4連覇を達成(なんと来期には21~22歳にして「永世棋聖」がかかることに!)し、王位防衛までもあと1勝としています。とはいえ大地七段も20代棋士として、今後も藤井七冠と何度も相まみえることになるであろうし、このままでは引き下がれないはず。お盆時期の8月15、16日に行われる第4局以降、果たしてどんな結果になるでしょうか。
2)“師匠解説対決”や封じ手、竜王戦挑決も見逃せない
さてそんなダブルタイトル戦、細かく見ていくと様々な出来事がありました。特に将棋ファン的に注目だったのは、王位戦第1局の「封じ手」でしょうか。