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ネイマール31歳は今からでも世界最高の選手になれる? PSG10番の超絶技巧とヤンチャな一面…”愛すべき天才”が再生する日はくるのか 

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吉田治良

吉田治良Jiro Yoshida

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photograph byGetty Images

posted2023/07/27 11:02

ネイマール31歳は今からでも世界最高の選手になれる? PSG10番の超絶技巧とヤンチャな一面…”愛すべき天才”が再生する日はくるのか<Number Web> photograph by Getty Images

PSG加入から6シーズン目となるネイマール

「ヨーロッパのビッグクラブは、日程もプレッシャーもきつすぎる。そろそろアメリカあたりで落ち着いてプレーしたいよ」

 元来の幼児性が頭をもたげ、そんな言葉が口をつく。

31歳の今からでも世界最高の選手に

 それでも、本気になったネイマールの異次元ぶりを何度となく目撃してきたファンは、どうしても期待してしまうのだ。フットボールに全身全霊を傾けられる環境さえ与えてやれば、ネイマールは31歳の今からでも世界最高の選手になれると――。

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 来たる'23-'24シーズンに向けて、モチベーションを喚起する材料はそろっている。

 メッシ、エムバペとともに形成したPSGが世界に誇る「MMN」は、メッシの退団によって解体されたが、逆にこれでエースとしての自覚が再び宿るに違いない。

 そして監督には、バルサ時代の'14-'15シーズンに三冠(ラ・リーガ、コパ・デル・レイ、CL)をともに成し遂げたルイス・エンリケが就任。ネイマールに自由を与え、その能力を最大限に引き出した指揮官だ。

 思い出すのは'16-'17シーズンのCLラウンド16。奇しくもPSGを相手に第1レグ0-4の絶望的なビハインドから、第2レグで6ゴールを奪って大逆転勝利を挙げた一戦だ。88分の直接FK、90+1分のPK、そして勝負を決める90+5分の決勝アシスト。“カンプ・ノウの奇跡”の立役者はメッシでもスアレスでもない。紛れもなくネイマールこそが、あの夜の主役だった。

 前述の劇作家、菊田一夫氏はこう綴る。

「寄ってたかってほめて落とすのは他人だが、立ち上がるのは自分一人である」

 愛すべきフットボーラー、ネイマール。2月に傷めた足首も、もう癒えた。あらゆる誘惑を断ち切った千両役者が力強く立ち上がるその時を、今は心待ちにしている。

ネイマールNeymar

1992年2月5日、ブラジル生まれ。王様ペレがプレーした名門サントスでプロデビューし、21歳でバルセロナへ。'14−'15シーズンにメッシ、スアレスらと三冠達成に貢献。'17年に史上最高額の移籍金2億2200万ユーロでPSGの一員となり、在籍6シーズンで112試合82得点。175cm、68kg

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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