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「ショウヘイが理想なんだ」メジャーMVP選手が大谷翔平について“異例の取材”に応じた理由とは? ジャッジが語る「彼なら100本塁打を打てる」
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph byJIJI PRESS
posted2023/07/24 11:00
好調を続ける大谷翔平。昨季MVPのアーロン・ジャッジが大谷について語った
MVP男が語った“ショウヘイへの憧れ”
リーグ最高峰の打者、それがジャッジ。しかし、スーパースターは大谷のある打撃技術に憧れているのだという。
「僕は彼の下半身の使い方が好きなんだ。彼のようにトゥ・タップ(toe tap)を試したいんだ。試合中に(同僚の)ボルプとも話したが、彼のようなトゥ・タップが理想なんだ。僕にはあと2、3年かかりそうだけどね」
トゥ・タップとは、大谷が右足のつま先でタイミングをとる技術を指す。これには股関節の強さと、左打者ならば左サイドから右サイドへスムースに重心を移し受け止める高度な技術が求められる。ジャッジが大谷のtoe tapに憧れているという言葉は驚きでもあった。
「大きな違いは僕が足を上げるのに対し、彼はトゥ・タップであることだ。彼は両足を地面につけた状態で股関節をとても上手に使う。そして打つためのストロングポジションをとる。リーグでいいバッターを見渡すとタイミングの取り方はトゥ・タップ、足を上げる、上げないなどいろいろあるが、その後のポジションはみんな同じなんだ。だから僕は彼を見るのが好きだし、ブライス・ハーパー(フィリーズ)、フアン・ソト(パドレス)を見るのも好きだ。彼らのスイングを見れば、みんな違う方法を辿りながらも、足が着地した後は同じポジションになるんだ」
打撃論を熱く語るジャッジはまさに「野球小僧」そのものだった。アーロン・ジャッジと大谷翔平。ふたりの最大の共通点はここにあるのだと確信した。
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