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「ショウヘイが理想なんだ」メジャーMVP選手が大谷翔平について“異例の取材”に応じた理由とは? ジャッジが語る「彼なら100本塁打を打てる」
posted2023/07/24 11:00
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph by
JIJI PRESS
昨季62本塁打を放ち、ア・リーグの本塁打記録を61年ぶりに更新したヤンキースのアーロン・ジャッジが、エンゼルスタジアムを訪れた際に大谷翔平について約7分間にわたり語った。
対応はありがちな、ありきたりの回答でなく、記録との向き合い方、選手として共有する価値観、自身が羨む大谷の打撃技術にまで及んだ。やさしい眼差しで丁寧に話すその語り口には、MVPの品格が漂っていた。
「すごいね。見ていて楽しい。本当は対戦相手の選手の活躍やそれについて話すことは好きじゃないんだ。でも8回で10三振を奪い、1試合に2本塁打を放つ活躍は純粋に見ていて楽しい。自分たちとの対戦が終わったらまた活躍するのを楽しみにしているよ」
大谷の“記録更新”の可能性は?
取材に応じた時点で大谷は96試合を消化し、35本塁打を放っていた。シーズン59本ペース。自身は昨季、96試合の時点で36本塁打、61本ペース。記録が破られる可能性についてクールに答えた。
「記録は破られるためにある。もし63本以上を打てば野球界がエキサイティングになる。どうなるか注目したいね」
記録保持者として、もう少し君臨していたい気持ちはないのか。そんな思いも抱いたが、彼は笑っていた。
「僕にもまだ何年かチャンスが残っているからね。もし、彼が記録を破れば、また僕にもチャンスを与えてくれるだろう。何かに挑むということは特別なことだ。彼のベストを祈っているし、彼が何を成し遂げるか、いつもワクワクしている。(自分の)記録のことはあまり気にしていないね」