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デゼルビ監督が大はしゃぎの深夜パーティー、三笘薫は欠席した納得の理由…ブライトン最終戦の取材席では英国人記者が「ミトマは…ビッグクラブに行くね」
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph byGetty Images
posted2023/05/31 18:38
ブライトンの公式戦全体で10ゴール、7アシストの成績で1年を終えた三笘薫(26歳)
なお関係者によると、三笘は参加しなかったもよう。ナイトゲームの直後に行われたため、もともと全員参加のパーティーではなく、英国人選手を中心に限られたメンバーのみが祝賀会に顔を出したという。最終戦後、三笘が「コンディションに気を使う日々で、サッカー漬けの毎日でした。ほとんど外出していないので…」と話していたとおり、この日も自宅でコンディション維持を優先したのだろう。
「もう1段階上げないと来季は厳しい」
1年の挑戦を終え、三笘の考えている課題、抱えている悩みのレベルは、プレミアリーグに挑戦した日本人選手が、これまで誰も到達していなかった領域にあるように思う。彼の置かれている状況を振り返れば、より鮮明になる。
1. チームの絶対的支柱として勝利に導く活躍が求められた。
2. 小規模クラブのため、過密日程でも主力としてほぼ出ずっぱり。連戦でも、高レベルのパフォーマンスや結果が求められた。
3. 要注意選手として相手の警戒度が一気に増し、ダブルマークなど対策を取られた。
これらの条件を抱えながら、前へ前へと突き進んでいった選手は、おそらくプレミアに挑戦した日本人では三笘が初めてだろう。シーズン最終戦後、三笘の言葉の多くが課題に関するものだったが、26歳アタッカーの感じた壁は、次のステップに進むための一歩であるように思われる。
「試合に出続けたことはポジティブですし、大きな怪我は少なかったので、そこは良かったです。だけどプレーの質を、もう1段階上げないと来季は厳しいかなと思っています」
最終戦で、三笘は自分に言い聞かせるように話した。今季、三笘は快進撃を見せた。だが同時に、活躍していくうちに次のレベルの壁も感じた。
先に見えるのは、プレミアリーグの第二、第三の関門。ここを突破すれば――。まだ誰も見たことがない光景が、きっとそこには広がっているはずだ。
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