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デゼルビ監督が大はしゃぎの深夜パーティー、三笘薫は欠席した納得の理由…ブライトン最終戦の取材席では英国人記者が「ミトマは…ビッグクラブに行くね」
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph byGetty Images
posted2023/05/31 18:38
ブライトンの公式戦全体で10ゴール、7アシストの成績で1年を終えた三笘薫(26歳)
カタールW杯開始前の昨年10月下旬、三笘に話を聞く機会があった。この時は、ロベルト・デゼルビ監督が就任して約1カ月が経過したところで、三笘もまだレギュラーに定着する前だ。
筆者は「岡崎選手はプレミアリーグについて『個の力がバケモノみたいな選手がたくさんいる』と話していました。三笘選手から見て、その印象は当たっていますか」と尋ねた。三笘は次のように返した。
「当たっていますね。しかも、ひとつの能力だけがズバ抜けて高いというより、平均的に高いイメージです。3~4個の能力がズバ抜けている印象です。総合的に高い。弱点のある選手が少ないというイメージですね」
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もう少し突っ込んで質問をしてみた。「三笘選手の武器はやはりドリブルですよね。なかなか抜けないなと感じることはありますか」と。三笘は答える。
「大学でプロのキャンプに入ったときは、やっぱりスピード感が違うなと思った。ベルギーも最初は足が伸びてくるなと思った。難しさを感じたのは、そこら辺ですかね。プレミアは……逆に相手選手が自分の動きを待ってくれるところがあるので。そんなに……今のところは感じてはないですね」
プレミアリーグに加入当初、岡崎も吉田もプレミアリーグで戦うことに何かしら壁やハードルを感じていた。ところが、三笘はその壁を感じていないようだった。プレミアで活躍できるという自信が、この時点でヒシヒシと伝わり、三笘はこれまでの選手とは一味違うという印象を残した。
「1シーズンでの限界も感じています」
その後の活躍については、多くを語る必要はないだろう。デゼルビ監督が就任したのを機に、三笘は一気にブレイクした。
だが活躍するにつれ、相手のマークも厳しさが増した。選手2人のダブルマークで三笘を潰しにきたり、マンチェスター・UのDFアーロン・ワンビサカのように対人守備に強いスペシャリストをぶつけるようにもなった。
それだけではない。4月からは週に2試合をこなすハードスケジュールに突入し、三笘も次第に疲労が蓄積していく。
またシーズン終盤に入るにつれ、1試合1試合の強度、緊張度も高まった。CL争いやEL争いの直接対決だけでなく、残留争いに巻き込まれた下位クラブも120%の力でぶつかってきた。それでも三笘は得点チャンスに多く絡んでいたが、様々な要因により、ゴールやアシストの結果から遠ざかるようになったのである。
そこで、三笘に再び聞いてみた。