プロ野球PRESSBACK NUMBER
“ロン毛のエース”高橋光成の知られざる努力の痕跡…雄星から盗んだ知識と休日のリセット術「最近のプチ贅沢は2000円のトリートメント」
text by
市川忍Shinobu Ichikawa
photograph byJIJI PRESS
posted2023/05/19 11:02
4月22日オリックス戦で完投勝利を挙げ、捕手・柘植世那(左)からウイニングボールを受け取る高橋光成
「優勝したいですね。自分が投手陣を引っ張っていこう? いや、そういう気持ちはあまりないんですけど、本当に優勝したいんです。優勝したくて、口に出しているところはあります。2019年以降、リーグ優勝から遠ざかっていますし、やっぱりビールかけがしたい。ハワイ(優勝旅行)にも行きたい、アハハ。それに、こうやって言葉にすれば、みんなが意識するじゃないですか。僕だけじゃなくて周りの人も。その輪が広がれば、みんなが同じ方向を向けるんじゃないかなと思って、割と口にするようにしています」
一軍の投手陣を見渡せば、いつの間にか自分より年下の投手が増えた。
「自分が率先して結果を残さなければいけない立場になったなという感覚はあります。特にピッチャー陣は若返ってきているので、その中で『自分がしっかりしなきゃいけない』と……。ライオンズっていろいろなタイプの投手がいますよね。でも、まとめる必要はないと思っています。みんながみんな、同じパーソナリティじゃなきゃいけないってことはないし、でも、みんなが『優勝したい』と思っているし、当然、1試合でも多く勝ちたい、最少失点で抑えたいという気持ちは一緒ですから」
そして今シーズン、掲げているもう一つの目標が個人タイトルの獲得だ。
「一番の目標は優勝で、個人的にはそろそろタイトルが欲しいですね。みんなに認められる投手になるためにも、その証明として、今年はタイトルをねらいたいという気持ちが例年より大きいです」
近年、クライマックスシリーズ進出を果たしても、なかなか結果が残せていないライオンズにとって、エースの抱く強い思いは大きな武器となるはずだ。
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。