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浦和レッズサポが燃えた“本気の埼スタ”のアツすぎる情景…ACL決勝でカメラマンが抱いた確信「その瞬間、西川周作は必ずこちらを向く」

posted2023/05/09 17:40

 
浦和レッズサポが燃えた“本気の埼スタ”のアツすぎる情景…ACL決勝でカメラマンが抱いた確信「その瞬間、西川周作は必ずこちらを向く」<Number Web> photograph by Masashi Hara

5月6日のACL決勝セカンドレグでアル・ヒラルを破り、3度目のアジア制覇を成し遂げた浦和レッズ。5万3374人の大声援が選手たちを強力にサポートした

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原壮史

原壮史Masashi Hara

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Masashi Hara

 試合終了の瞬間にどこを撮るか。サッカーの試合を撮影するうえで、いつもカメラマンの頭を悩ませるテーマだ。

 誰がエモーショナルに喜びを露わにするだろうか? 喜んでくれたとしても、ちゃんと顔が見えるだろうか? ベンチか、ピッチか? キャプテンか、決勝ゴールをもたらした選手か、あるいはアイコニックな選手か? 引きか、アップか? そもそも、選手たちが近くにいる時に、試合終了の笛が吹かれるだろうか?

カメラマンが抱いた確信「彼は必ずこちら側を向く」

 しかしこの日は悩む必要がなかった。喜びを表現してくれる選手であり、マン・オブ・ザ・マッチ級のパフォーマンスを見せた選手であり、アイコニックな存在でもある選手が、試合終了時に絶対に近くにいてくれるからだ。

 加えて、「彼は必ずこちら側を向く」という確信もあった。

 その確信を抱かせたのは、試合前から最後まで大音量で響き続けたチャントや、力強く振られた大量のフラッグだった。彼ならば必ずそんなサポーターたちの方を向き、喜びを共有するに違いなかった。

 そして私は、ピッチで唯一の黄緑色のユニフォームに、いつ笛が吹かれてもいいようにボールの動きそっちのけでレンズを向け続けていた。

 西川周作が振り返り、試合が終わったことを知った。サポーターの声があまりにも大きすぎて、終了の笛は聞こえなかった。

埼玉スタジアムに向かう道中にも“仕掛け”が

 5月6日、浦和レッズとアル・ヒラルが対戦したACL決勝セカンドレグ。埼玉スタジアムの雰囲気は凄まじかった。

 いや、正確にはスタジアムに着く前から凄まじかった。

 まだキックオフまで3時間近くあるというのに、埼玉高速鉄道は東川口駅で通勤ラッシュのピークのようにパンパンになった。浦和美園駅の改札を出た人波を迎えたのは『THE NEXT STATION IS “THE WORLD”』と書かれたバナーだ。この時点で、既に大一番特有の雰囲気のベースが作られていた。

【次ページ】 真っ赤な軍団が作り上げた「最高の雰囲気」

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