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「ショウヘイの性格はパーフェクト」ヌートバーの“WBC後も変わらない”大谷翔平への尊敬…目を輝かせて語った「大谷の一番凄いところ」の話
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph byJIJI PRESS
posted2023/05/08 17:02
初対戦も実現した大谷翔平とラーズ・ヌートバー。試合前には笑顔で談笑
2020年から両リーグDH制が採用され、今季からメジャー全球団と対戦する日程に変更となったことで、各都市で二刀流・大谷のプレーが見られるようになった。野球界発展へ。大谷の貢献度は想像する以上に大きいと感じる。
「大谷はスーパーヒーローの才能を持つノーマル・ガイ」
今回、大谷翔平と野球の街を繋げるのに一役買ったのが、侍ジャパンで不動の一番打者を務めたラーズ・ヌートバーだった。彼は知り得る限りの大谷翔平をセントルイスのメディアへ伝えた。
「大谷はたくさん寝るんだ。昨日も『食事に行くか?』と誘ったら『寝てる』という返信が来たよ。彼はありのままの自分に満足している。普通の人間、謙虚、おおらか。スーパーヒーローの才能を持つノーマル・ガイ。そこが一番凄いことだと思う」
人柄だけでなく、野球選手としての凄みを話す際も彼の目はキラキラと光り輝いた。野球少年が憧れの選手について語る姿そのものだった。
「大谷のような(華麗でパワーのある)フリー打撃は今までに見たことがなかった。WBCのマイアミで大谷がフリー打撃を行った後、(カージナルスで同僚の)アレナドと話をしたんだ。アレナドは将来殿堂入りするような偉大な選手だけど、その彼でさえ『大谷のようなフリー打撃は見たことがない』と言っていた。彼には今回、是非屋外でフリー打撃をして欲しい。カージナルスのチームメートに大谷の打撃練習がいかに凄いかを自慢してきたからね」
ヌートバーが尊敬する「10年前の大谷の姿」
さらには大谷から直接聞いた話として、10年前のことについても触れた。
「彼が最初に日本のプロ野球でプレーした頃は、成功できるかという懸念があり、投手だけで行く方針があったと彼は言っていた。投打の両方でトップ10に入るようにならなければ、球団は二刀流を認めなかったのだと思う。大谷は投打において頭抜けた才能を持ち、それを成功させる能力を持っていた。だから、彼は二刀流として成功できた。後へと続く者に新たな道を切り開き、本当に彼がやっていることは素晴らしいことだと思う」