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大谷翔平の“ベーブ・ルース以来104年ぶりの偉業”はアメリカで実際どう報じられたのか?「大谷なら、確実に達成する。何も驚くことはない」
text by
AKI猪瀬Aki Inose
photograph byGetty Images
posted2023/05/07 17:01
WBCの疲労も見せず、今季も好調を維持する大谷翔平。2022年に成し遂げた“104年ぶりの偉業”を2年連続で達成しそうな勢いだ
遂にベーブ・ルース以来の二桁勝利、二桁本塁打を達成
8月9日、敵地でのアスレチックス戦。遂に「その日」が訪れた。2番指名打者兼先発投手で出場した大谷は、スライダー、スプリット、カットボール、カーブなど、多彩な変化球で相手打線を翻弄。3回にデビッド・フレッチャーのタイムリーで先制したエンゼルスは、5回にテイラー・ウォードの3ラン本塁打で加点に成功する。走者としてこの本塁打を見届けた大谷は、「チームの勝利が近づいたと感じる本塁打だった」と振り返った。
投手大谷は、6回無失点、5奪三振を記録。7回表、打者大谷は、かつてのチームメイト左腕サム・セルマンが投じた2球目のスライダーを強振。打球は低い弾道でライトスタンドに突き刺さる、第25号本塁打となった。大谷の本塁打がダメ押しとなり5対1でエンゼルスが勝利。
1918年にベーブ・ルースが記録して以来、史上2人目となるシーズン二桁勝利、二桁本塁打がついに達成された。大谷は「いつになるかはわからないが、自分の投球を続けていけば、最終的には手に入れられると思っていました」。そして「できるだけ多くの試合でプレーすることに集中している。1試合、1試合、体調を整えて、常に健康体でプレーすることを心がけてきた」というコメントを残した。
アメリカの伝説の選手であるルースに並んだこの日、大谷は日本の伝説の選手が持つ記録を超えた。日本人メジャーリーガー歴代2位となるイチローの117本塁打を超える、118本目の本塁打だった。大谷は「イチローさんとは、打者としてのタイプが全く違うので比較することは難しいです。しかし、本塁打であれ、安打であれ、どんな記録でもイチローさんと比較されることは、自分にとって非常に光栄だと感じています」と話した。