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WBCは「3月開催」がベストなのか? 「7月開催」「11月開催」も候補に…MLBコミッショナーは「パーフェクトな時期はない」
posted2023/05/07 11:01
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph by
Naoya Sanuki
侍ジャパンの激闘で盛り上がったWBCは、3年後の2026年に開催される。本来は4年ごとに実施される予定だったが、コロナ禍の影響で第5回大会が延期されたこともあり、フォーマットなどの大会要項は、今後、MLBと選手会、各国関係者の間で協議されることになった。
我々は頭が痛くなるほど話し合ってきた
過去の5大会は、すべて公式戦が開幕する前の3月に開催されてきた。野球が五輪の正式種目であっても、断固として公式戦を中断することをしてこなかったMLBは、WBCに関しても同様のスタンスを取っており、現段階では次回大会も同様の日程になる可能性が高い。
その一方で、開催時期が変更される可能性が0%というわけではない。コミッショナーのロブ・マンフレッド氏は、次回大会の開催を発表した際、日程について「3月開催」を明言し、こう語った。
「時期について、我々は頭が痛くなるほど話し合ってきた」
様々な可能性を選択肢に入れ、シーズン中や全日程終了後などの開催も検討してきたことを明かした。そのうえで、「パーフェクトな時期はない」と、現状を分析した。
ハイレベルな戦いが期待できる「7月開催」
シーズン中の開催案としてたとえば、7月中に公式戦を10日間ほど中断して一発勝負の決勝トーナメント形式を行うことは、日程的には不可能ではないだろう。その際、3月までに予選ラウンドを実施すれば、各国の準備も進めやすい。少なくとも、7月であれば選手のコンディションは3月中旬より格段に仕上がっているはずで、投手の球数制限も緩和され、より高いレベルの戦いが期待できる。
その一方で、故障への懸念は3月開催よりもシビアで、公式戦中盤での開催となれば、ポストシーズンを争う球団の大半が主力選手の出場を認めないとも見込まれている。しかも、ポストシーズンが11月中旬までずれ込み、NFLやカレッジのフットボールシーズンとより多く重なる「7月開催」は、営業的にもマイナス材料が多いと言われる。