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「ヤンキースでプレーしたら75本打つ」大谷翔平はなぜニューヨークでも大人気だった? 現地記者が実感した“オオタニ争奪戦”への期待値 

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杉浦大介

杉浦大介Daisuke Sugiura

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posted2023/04/27 17:02

「ヤンキースでプレーしたら75本打つ」大谷翔平はなぜニューヨークでも大人気だった? 現地記者が実感した“オオタニ争奪戦”への期待値<Number Web> photograph by Getty Images

ニューヨークでも大きな注目を浴びていた大谷翔平

 今回、ヤンキースとのシリーズでは大谷の登板はなかったが、その魅力はDHで出場した3試合で存分に晒された。前述通り、第1戦の前には打撃練習で豪快なアーチを連発すると、肝心のゲームでも第1打席にいきなり本塁打を放ってファンを驚嘆させた。

 翌日の2戦目、またも初回に先制弾を放ったかと思いきや、フェンス際でジャンプ一番、この打球を捕球したジャッジの超美技で本塁打を奪われてしまった。それでも、一挙一動が話題になる千両役者としての存在感は十分だったことに変わりはない

ベテラン記者が思い出す“全盛期のストロベリー”

「大谷は性格的に大人しく、控えめなのでどちらかと言えば西海岸向きの選手なのかもしれない。ニューヨークをはじめとする東海岸にはもっと外向的な選手の方がフィットする。ただ、それはあくまで性格面の話。選手としての能力面で言えば、大谷は飛び抜けている。ヤンキースにも様々な形で貢献できることは疑いの余地はない。打者としてもあれほどのパワーは近年では記憶になく、ボールの滞空時間、飛距離などを合わせて思い出せるのは全盛期のダリル・ストロベリーくらいだ」

 ここでレノン記者が名前を挙げたストロベリーとは、全盛期にはメッツ、選手生活の晩年にはヤンキースでプレーし、キャリア通算335本塁打を放ったホームラン・アーティストだ。稀有なカリスマ性と相まって、左打ちの長距離砲はニューヨークの街がよく似合うスーパースターだった。

 そのストロベリーと同じように、大谷もまた通称“ビッグアップル”の華やかさがよく似合う選手のようにも思えた。

【次ページ】 ヤンキースタジアムなら75本打てる?

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