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畑岡奈紗の優勝争い、物怖じしない原英莉花…日本人と好相性の“ハワイ決戦”を現地レポーターはどう見た?〈米女子ゴルフ今週メジャー初戦〉
posted2023/04/18 11:00
text by
南しずかShizuka Minami
photograph by
Getty Images
ゴルフ米女子ツアーは今季6戦目となるロッテ選手権(ハワイ州ホアカレイCC)を終えた。翌週にメジャー初戦を控えたタイミングとあって、それぞれのコンディションにも注目が集まるなか、“メジャー前哨戦”とも言えるハワイの地で存在感を発揮したのが畑岡奈紗だった。
《2023年ロッテ選手権 日本勢の成績〉
16位T -5 畑岡奈紗(24歳)
23位T -2 古江彩佳(22歳)原英莉花(24歳)
38位T E 西村優菜(22歳)
57位T +2 渋野日向子(24歳)
※上原彩子(39歳)と勝みなみ(24歳)は予選落ち。野村敏京(30歳)は2日目途中で棄権。
初日から上位に名を連ねた畑岡は、最終日を首位と2打差の5位タイで迎えるなど4日間通して優勝争いに加わった。
2012年の第1回大会では宮里藍が制し、昨年度大会は渋野日向子が2位に入るなど日本勢とは相性が良い大会だったことも手伝い、日本で見守るファンも今季初優勝を大いに期待したかもしれない。だが、最終日は4ボギーを叩くなどスコアを落とし5アンダーの16位タイに後退。悔しい結果に終わった。
それでも、WOWOWの中継レポーターを務めた片平光紀(初代アマチュアランキング1位)は、米ツアー通算6勝を誇る畑岡の高い技術力に改めて舌を巻く。
世界最高峰の舞台でも群を抜く技術力
「ドローとフェードの両方を打ち分け、さらに弾道の高さも低さもしっかりとコントロールできる。今回のハワイでも技術の高さは際立っていましたね。
クラブ間の中途半端な距離を打つ場合、短めの番手で思いっきり振ってしまうと特有の海風に流されて大きなミスに繋がる可能性が高い。そこで畑岡選手は大きめの番手を選択し、ただ打つだけじゃなく、ランを出して、グリーンの硬さを利用して手前から攻めるなどショットを緻密にコントロールしていました。こういう戦い方ができるのは、米ツアーでもおそらく畑岡選手と世界ランク1位のリディア・コ選手(ニュージーランド)ぐらいだと思いますよ」