「国内ツアーの選手なので、私は普段接する機会がないのですが、練習日にインタビューお願いしていいですか？と尋ねたら『はーい、宜しくお願いしますー！』と明るく対応してくれました。全く人見知りすることなく『ハワイってこんなに風が強いんですか？』と気さくに質問してくる姿も印象的でしたね」

　物怖じしない性格に加え、173cmと体格でも海外の選手たちに渡り合えるポテンシャルがある。原は今週のメジャー出場権を有していないが、これからの活躍を予感させるプレーだったと評していいだろう。

原英莉花　©︎AP/AFLO

「飛距離もありますし、順応力も高い。今後も海外の試合に出て、どんどん活躍してほしいなと思います」（片平）

　試合後には、米ツアー予選会への出場にも意欲を見せるなど、今後の動向からも目が離せない。

今週はメジャー初戦「誰が勝つかわからない」

　さて、前述の通り、気になるのは現地時間4月20日から始まる今季メジャー初戦「シェブロン選手権」の展望だ。日本勢の活躍を推したいところだが、予想は至って難しい。

　プレーオフの末、ロッテ選手権を制したのは22歳のルーキー、グレース・キム（オーストラリア）だった。これで今季6戦を終えた米ツアーには、いまだに複数回優勝者が現れていない。しかもキムを含む3選手がツアー初優勝者である。

「本当に毎週、誰が勝つかわかりません。（ロッテ選手権の）最終日にしても『このコースセッティングなら、2、3アンダー伸ばす上位の選手が優勝かな』と予想していたのですが、まさかリウ・ユ選手（中国）が8つも伸ばしてプレーオフに進むとは予想外でした。ここ数年は、選手全体がレベルアップしている印象を受けます。誰にでも優勝のチャンスがあると思いますね」（片平）

　群雄割拠の現状は、選手の平均スコアにも表れる。2012年度の同記録1位・朴仁妃（韓国）は「70.212」だったのに対し、昨年度の女王リディア・コは「68.988」とハイアベレージ。しかも同年は、上位14人までが平均スコア70以下だった。いかにレベルの高い試合が展開されているかがわかるだろう。

　さらに予想を難しくするのは、今年度から戦いの舞台がミッションヒルズCCからザ・クラブatカールストン・ウッズ（テキサス州）に変更される点だ。コースを知り尽くす選手はいないと言ってよい。適応した者が一気にリーダーボードを駆け上がっていく可能性も決して低くはない。

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