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20歳の山下舜平大が初勝利 オリックスに次々と好投手が育つのはナゼ? 福良GMが明かした目利きのコツと「由伸の“次の次”」

posted2023/04/15 11:00

 
20歳の山下舜平大が初勝利 オリックスに次々と好投手が育つのはナゼ? 福良GMが明かした目利きのコツと「由伸の“次の次”」<Number Web> photograph by SANKEI SHIMBUN

開幕戦の好投に続き、今季2戦目でプロ初勝利をマークしたオリックス山下舜平大

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鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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SANKEI SHIMBUN

 必然の快投だった。

 4月11日の楽天戦でオリックスの右腕・山下舜平大投手が5回を2安打無失点に抑えてプロ初勝利を挙げた。

 最速157km。常時150km台中盤の力のあるストレートを武器に毎回の10奪三振をマークしての快勝劇。

「嬉しいです。1球、1球、一人、一人が勝負だと思って投げました。苦しい場面はあったけど、キャッチャーの健矢さん(若月)を信じて投げることができました」

 敵地・楽天モバイルパーク宮城でのヒーローインタビューに、20歳の右腕はこう声を弾ませた。

 20年のドラフト1位で福岡大大濠高校から入団したプロ3年目。昨オフには両足首の三角骨の摘出手術を受けたが、順調に回復してオープン戦でブレークした。今季は山本由伸投手と宮城大弥投手の主力先発2投手がWBCに参加したため、球団では阪急時代の1964年、梶本隆夫投手以来69年振りとなるプロ初登板で開幕投手という大任を務めた。その開幕の西武戦では勝ち投手にはなれなかったが、6回途中まで4安打7奪三振で1失点と好投。中10日と満を持して2度目の先発となった楽天戦で待望の白星を手にした。

メジャー確実の由伸が抜けた後は…

 そしてこの山下の出現は、今オフにもエース・山本のメジャー移籍が確実視されるオリックスにとっては、計算通りの“世代交代”の1歩でもあったのだ。

「次というよりも、次の次ぐらいですよね。そういうのを意識します。山本についてもあれだけ書かれていますから……じゃあ色んな選手がいますよ。山下舜平大とかも、今年は多分いけると思う」

 今春のキャンプで山本のメジャー移籍に関して質問をぶつけると、こう答えたのはオリックスの福良淳一GM兼編成部長だった。

【次ページ】 福良GMが明かす「育成のオリックス」の秘密

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