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英国メディアも激怒「明らかな誤審」三笘薫ブライトン“誤審の謝罪”すでに3回目「踏まれているんで…」“PK疑惑”問題、三笘本人はこう話した
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph byGetty Images
posted2023/04/11 20:05
誤審疑惑の多かったトッテナム戦。2-1での敗北後、アウェイスタンドを呆然と眺めていた三笘薫(25歳)
この試合でブライトンは従来の4−2−3−1を基本形としながら、強力なカウンターアタックを有する「トッテナム対策」として特別に準備を進めていた。そのひとつが、トッテナムのボール保持時に5−2−3に変形する可変システムだった。
可変システムでは、相手ボールになるとCFのウェルベックが右FWの位置に移り、トップ下のマクアリステルがCFのポジションに移動。最前線は、左から三笘、マクアリステル、ウェルベックの順で3トップに形を変えた。さらに右MFのマーチは、最終ラインまで降りて右WBとして稼働。マーチは、マッチアップする相手WBイヴァン・ペリシッチの攻撃参加をケアし、5バックの一角として機能した。
三笘によると、3−4−2−1のトッテナムに対し、自軍の前線からマンツーマンで対応するのが狙いだったという。いわば、相手のフォーメーションにハメた格好だ。
「今日はマンツーマン気味でした。自分もなるべく中のところに入り、3トップ気味にして前に入っていった。戦術的にそういう違いはありました。
ボールを持つことはできたが、そこからパスを入れた時にロストして、何度もカウンターを受けてしまった。ああいう形が増えてしまうと、やっぱり自分たちの流れに持っていきづらい。もう少しフォーメーションを変えながらやってもよかったかもしれないですけど、僕自身もなかなか前を向けるシーンが少なかった。でも戦術的には素晴らしかったです。うまく剥がせていたので、そこからのクオリティーが大事だったのかなと思います。
トッテナム? 守備でそんなに力を使わず、前で力を貯めて、爆発的なカウンターという形はプレーしていても感じましたし、そこは脅威だった。自分たちとしては、もう少しトランジションのところで、うまく何度も何度もボールを握れたらよかったですけど。チームとして少しミスもあったかなという感じです」
ボールを保持して前がかりになって攻めるブライトンと、後方で守備を固めてカウンターを狙うトッテナム。試合は分かりやすい構図で進んだ。
三笘が言うように、ブライトンが前がかりになったところでボールを奪われ、カウンターからピンチを招くシーンは多かった。だがそれ以上に、チャンスの山を築いたのはブライトンだった。
彼らの攻勢は、スタッツが教えてくれる。ブライトンが64.8%のポゼッションを記録したのに対し、トッテナムは35.2%。シュート数はブライトンの17本に対し、トッテナムは9本で終わった。だがここに、ブライトンが2つのPKと、少なくとも1つのゴールを見逃されたという誤審が加わってしまった。
三笘の反省「僕自身も失点に絡んでしまった」
しかも日本代表は試合終盤の後半34分、縦パスをワンタッチで横に流したところを奪われ、カウンターアタックを食らった。このボールロストから、最後はハリー・ケインの決勝ゴールを被弾──。三笘は悔しさを募らせながら反省の言葉を口にした。