英スポーツサイトの『ジ・アスレティック』でブライトンの番記者を務めるアンディ・ネイラー記者は「VARを含めて、一連のシステムが審判団でしっかりと効率的に管理されていたのなら、試合は公平且つ、まったく異なる結果となっていただろう」と記したが、筆者もまったく同じ印象を抱いた。

　また英BBC放送のサッカーダイジェスト番組「マッチ・オブ・ザ・デイ」に出演した元イングランド代表FWイアン・ライト氏にいたっては「もし自分がブライトンファンなら、この試合は忘れることはできない」とため息。さらに今シーズン、ブライトンがPGMOLから誤審の謝罪を受けたのが3度目であったと聞くと、「あぁ、なんてこった」と思わず嘆いた。

　ライト氏はブライトンファンの声を代弁していたが、実際のサポーターはもっと強い不満を抱いているに違いない。

「踏まれているんで…」三笘が話したこと

　では試合後、三笘は何を思っていたのか。

　あくまでも三笘の談話は試合直後のものであり、PGMOLが誤審であると認めたのはその翌日であることを念頭に置いて、コメントを読んでいただきたい。なお三笘が語ったのは、自分が関与した2つの場面に関してである。1つ目のPKを見逃された後半26分の場面について、三笘は次のように話した。

「選手としては（PKを）取ってほしいですけど、まあ、ああいう風になったので、それは仕方ないです。（記者：ファウルだったという感覚は？）踏まれているんで、感覚的にはそうですけど」

　この場面で、トッテナムのMFピエール・エミール・ホイビュアが、ペナルティエリア内で三笘の左足を踏んだ。その直後、三笘は転倒。主審は接触プレーに近い距離にいながらノーファウルと判断して流した。さらに「PKかどうか」の重大事象であったにもかかわらず、VARが介入することもなかった。

ホイビュアに踏まれた“PK疑惑”の直後、スチュアート・アトウェル主審に状況を説明する三笘　©AFLO

　試合後、英BBC放送のマッチ・オブ・ザ・デイでは、やはり三笘の接触場面がフォーカスされた。元イングランド代表FWアラン・シアラーは「明らかな誤審。大間違い。ひどい判断だし、PKが与えられるべきなのは明白だ」と激怒。同氏は「ブライトンは、PGMOLから謝罪されることになると思うが、それでだけでは十分ではない。受け入れられないだろう」と納得のいかない様子だった。

英紙「どこにボールが当たりましたか？」

　2つ目は、三笘が肩周辺で行なったトラップが、ハンドと見なされた前半17分の場面だ。

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