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ヤクルトファンが驚いた「星に何が起きたの?」 あの“野村再生工場”を思い出す…高津臣吾監督が明かした危機感「問題は投手陣。頭が痛い」
posted2023/04/04 17:02
text by
生島淳Jun Ikushima
photograph by
JIJI PRESS
球団史上初めてのリーグ3連覇を狙うスワローズが、3連勝と好スタートを切った。
ただし、浦添キャンプの時点で、高津臣吾監督はかなり危機感を持っていた。
「塩見(泰隆)がケガで出遅れてますけど、打撃の方はある程度計算が立ちます。問題は投手陣。これは結構頭が痛い」
2月の時点では、先発の頭数が揃うかどうか見通せず、ブルペンはクローザーのマクガフがアリゾナ・ダイヤモンドバックスに移籍したため(4月2日のドジャース戦で今季初セーブ)、クローザーが不在となって、ブルペンの再編に取り組まざるを得なくなっていた。
高津監督体制における先発ローテーションの特徴は、「ゆとりローテ」に凝縮される。
昨季は小川泰弘、サイスニードの2人は“核”として中6日で登板。シーズン前半戦は高梨裕稔、原樹理も週に一度は先発マウンドに上がっていた。
加えて、中9日程度でベテランの石川雅規、WBCメンバーでもある高橋奎二、2021年だと奥川恭伸が登板していた。高津監督は「ゆとりローテ」についてこう話していた。
「“ゆとりローテ”なんて言葉、僕が言い出したわけじゃないからね(笑)。本来は6人で先発ローテを回すのが理想です。でも、石川、高橋、奥川あたりは登板間隔を空けた方が質の高い投球ができるので、結果としてゆとりになった、ということです」
そしてこう付け加えるのも忘れなかった。
「先発投手の駒がそろってないと、ゆとりは取れないのもまた事実です」
“ルーキー”吉村は中6日で投げるのか?
さて、2023年のローテーションはどうなるのか? 開幕カードでマウンドに上がったのは次の3人だった。
金曜 小川泰弘
土曜 ピーターズ
日曜 吉村貢司郎
そして報道によれば、4日火曜日からのドラゴンズとの3連戦の先発予想は次の通りだ。