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《単独インタビュー》大谷翔平28歳が語る“日本でのオフの過ごし方”「外食は3カ月で4回だけ」「何年ぶりかにコンビニへ入ったんですよ」
text by
石田雄太Yuta Ishida
photograph byNanae Suzuki
posted2023/03/16 11:00
発売中のNumber『30年後の日本野球のために』ロングインタビューで、日本代表への想いや知られざるプライベートについて語った
「何年ぶりかにコンビニへ入ったんですよ」
――確かに、もし宮崎に大谷さんが来たら大変なことになっていたんじゃないかという想像はつきますが、いつも悠々と暮らしている感じの大谷さん自身は、凄まじい騒ぎになっている今の日本の状況をどのくらい実感しているんでしょうか。
「そんなの、たぶん全然、わかんないですね。僕、アメリカでも日本でも外へ出ないんで(笑)。別に、普通に生きてますよ。普通に店にも入るし……あ、でも今回のオフ、日本へ帰って何年ぶりだろうな、何年ぶりかにコンビニへ入ったんですよ。トイレに行きたすぎて、我慢できなくて。何かの仕事の帰りだったかな。トイレに行きたいなと思って、でも田舎で何にもなくて。トイレを借りるしかないなって思って、何かを買うついでにコンビニに寄ったら、すごく懐かしかったんです。まるで実家に帰ったみたいな感じがして……」
――そういうときは、今もサングラスとかはしないんですよね。
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「しないですよ、そんなの、しない。あのときは何を着ていたかな……私服でしたけど、CMの撮影だったから、ああ、あれか。普通の感じでしたね。田舎のコンビニで、店の中にお客さんが誰もいなかったので、ちょっとコンビニを満喫しちゃいました。あの懐かしい実家感って、何なんですかね。すごく嬉しくて、ワクワクしました。コンビニってワクワクするじゃないですか」
――ワクワクするんだ(笑)。
「しますね。あの小っちゃい中に何でもあるっていうのがいいじゃないですか。あのときは何を買ったのか、忘れちゃいましたけど、そんなことよりもコンビニの雰囲気に何年ぶりかに浸れたことが嬉しかったんです。アメリカにもガソリンスタンドの横にコンビニのようなものはあって、たまに入ったりしますけど、ワクワクする感じなんて、全然、ありませんからね」
――やっぱり日本では何となく入りにくくなっている感じがあるんですか。
「コンビニにですか? いや、入りにくくはないですよ。用がないから行かないというだけのことです。日本ではそもそも外に出ないし、出るとしても家から焼肉屋まではタクシーに乗るか、(通訳の水原)一平さんの車で行くかでしょう。帰りもコンビニに寄ってわざわざ緊急に買うようなものもないし……日本ではもう5年くらい、そういう生活だったので、コンビニに行く機会がなかったんです。でも、今回はどうしてもトイレを我慢できなくなって、そうしたらそこにコンビニがあった(笑)」
<#2「大谷翔平の幸福論」へ続く>
大谷翔平(おおたに・しょうへい)
1994年7月5日、岩手県生まれ。花巻東高から'13年にドラフト1位で日本ハム入団。'18年にエンゼルスに移籍し、'21年に9勝、46本塁打でア・リーグMVP。昨季はメジャーで104年ぶりの2桁勝利&2桁本塁打達成。'15年プレミア12以来の国際大会出場となる。193cm、95kg
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。