酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
「ヌートバー.429 近藤健介.467 大谷翔平.500」超高打率、実は村上宗隆も出塁率が…下位打線と投手陣も◎〈侍ジャパン1次R成績〉
posted2023/03/15 11:00
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph by
CTK Photo/AFLO
侍ジャパンは、WBC1次ラウンドB組を想定の「もっとも上」の部類で1位通過を果たした。宮崎でのキャンプ以来、選手はコンディションを高めることに専念していた。その地道な努力がこの結果につながったと言えよう。
〈日本の戦績〉
〇日本8-1中国●
〇日本13-4韓国●
〇日本10-2チェコ●
●オーストラリア1-7日本〇
すべて5点差以上。韓国とチェコには先制されたが、日本は直後に追いつき、その後は落ち着いて加点し、相手を突き放した。自身の実力を確信していればこその「横綱相撲」ではあった。
先発4人で四球わずか2個、22奪三振は圧倒的
続いて、選手成績を見ていこう。
【投手】
〈先発〉
大谷翔平 1試合1勝0敗0S0H 4回0四死球5三振 率0.00
ダルビッシュ有 1試1勝0敗0S0H 3回0球1振 率6.00
佐々木朗希 1試1勝0敗0S0H 3.2回2球8振 率0.00
山本由伸 1試1勝0敗0S0H 4回0球8振 率0.00
4人そろって白星を挙げた。この顔ぶれが同じユニフォームを着て投げる機会は、もう2度とないかもしれない。ダルビッシュは韓国の強打の捕手、梁義智(ヤン・ウィジ)に本塁打を打たれた。奪三振も3回で1つというのはやや気がかりか。報道ではダルビッシュは準々決勝で大谷からの継投で第2先発に回るとも言われているが、ベテランだけに調整してくるだろう。4投手で四球はわずか2個、22奪三振は圧倒的だ。
第2先発の安定感・奪三振力が抜群に光る
〈第2先発〉
チェコ戦の宮城は打者1人だけに投げた宇田川をはさんで三番手だったが、第2先発に加える。
戸郷翔征 1試0勝0敗0S1H 3回1球7振 率3.00
今永昇太 1試0勝0敗0S1H 3回0球3振 率3.00
宮城大弥 1試0勝0敗1S0H 5回0球7振 率1.80
高橋奎二 1試0勝0敗0S0H 2回0球2振 率0.00
第2先発は4投手のうち、3人が失点している。圧倒的な先発が降板した後だけに各チームの打者が「与しやすし」と思うのかもしれない。接戦になれば、第2先発がポイントになってこよう。しかし第2先発の4投手も合わせて四球は1つだけ。19奪三振と圧倒的だ。
ただし準々決勝以降のノックアウトステージは先発以外は「総力戦」となる。ロングリリーフではなく小刻みな継投になる可能性が生じることも念頭に置きたい。