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「“裸でエプロン“はだらしない体じゃダメ!」 山崎颯一郎(24歳)とは何者か? 強靭な美ボディが繰り出す魅惑の160キロ〈侍ジャパンに追加招集〉
posted2023/03/14 17:01
text by
佐藤春佳Haruka Sato
photograph by
Kiichi Matsumoto
「じゃあ次は、ボールを投げる動作をしてもらえますか?」
カメラマンのリクエストに、背中を向けた山崎颯一郎がその右腕をゆっくりと引き絞った。動き始めた肩甲骨をスイッチに“電流“は広背筋を伝わり、腰のひねりによって下半身からのパワーも加えて増幅されていく。肩から肘、指先へ――。うねるような筋肉の蠢きによって、力が伝わっていく回路がくっきりと浮かび上がった。
自慢の筋肉は、「肩周り」だという。
「この前、病院でメディカルチェックを受けたんです。エコーで肩の筋肉を見てもらっている時に先生が突然、『あれ、おかしい……そんなことないよな。でも間違ってないしなぁ』って。何かと思って聞いたら、見た目より筋肉がもの凄く分厚くてびっくりするような数値が出ていたみたい。嬉しかったですね。分かってんじゃん、って」
頬にくっきりとエクボが浮かんだ。
日本シリーズでは村神様から見逃し三振
プロ入り6年で、通算成績は登板24試合、2勝4敗1セーブ6ホールド。特段華やかではないその成績に反してプロ野球ファンが熱い視線を注ぐのは、昨シーズン歴史的なデッドヒートを制し頂きへと駆け上がったオリックス・バファローズの最終盤の戦いで、山崎が鮮烈な活躍を見せたからだ。
セットアッパーとしてヒリヒリするような試合展開の終盤にマウンドに上がっては相手バッターを剛球でねじ伏せた。ソフトバンクとのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージで、球団の日本人史上最速となる160キロをマーク。進んだ日本シリーズでは、第2戦でヤクルトの主砲・村上宗隆をストレートで見逃し三振にとるなど熱い真っ向勝負を演じ、26年ぶり日本一の立役者となった。