ぼくらのプロレス(再)入門BACK NUMBER
アントニオ猪木「アリ戦以上の話題に…」幻に終わったイロモノ企画「猪木vs“食人大統領”アミン」とは何だったのか?“常識破りで規格外”な人間性
text by
堀江ガンツGantz Horie
photograph by東京スポーツ新聞社
posted2023/03/27 17:00
1979年1月25日、東京・京王プラザホテルで行われた「猪木vsアミン大統領」の記者会見
猪木が国民栄誉賞を受賞しようがしまいが…
しかし当の猪木は自伝で、「あの時代は奇想天外な話がたくさん持ち込まれたし、面白がって夢を燃やすことも出来たのだ。それに比べて、今は夢のない時代になったと思う」と語るなど、アミン戦は本気でやりたかった様子。やはり常人の尺度では測れないスケールの持ち主なのだ。
なお、2020年2月に筆者がアントニオ猪木をインタビューした際、「『猪木さんに国民栄誉賞を』という声も上がっていますが」と質問すると「そういうものにはまったく興味がないんだよ。もらってもしょうがねえよ、そんなもん(笑)」と、豪快に笑い飛ばしていた。
アントニオ猪木がプロレスラーとして初の国民栄誉賞を受賞したら大変な名誉だ。ただ、国民栄誉賞を受賞しようがしまいが、猪木が長年多くの人たちに夢を与え、そして生涯、夢を追い続けたことだけは間違いない。
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