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「ああ、コントレイルにお辞儀を…」福永祐一は、カメラの前で“2度泣いた”…感動の名シーンを激写したカメラマンが「忘れられない一枚」
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byKeiji Ishikawa
posted2023/03/04 11:00
史上3頭目の無敗三冠馬となったコントレイル。2021年のJCで有終の美を飾り、福永祐一は鞍上で感極まった
コントレイルを導き、泣きながら作ったガッツポーズ
そして2020年、福永はコントレイルを史上3頭目となる無敗の三冠馬に導く。福永自身も「素晴らしい馬」と語った名馬は、2021年のジャパンカップをラストランの舞台に選ぶと、見事に1着で駆け抜けた。
ウイニングランでは、あふれる涙を隠さず、かみしめるようにガッツポーズをする福永の姿があった。
この瞬間を撮影した石川は語る。
「福永さんにとっても初めての三冠馬となったコントレイルの引退で、思うところがあったんだと思います。地下馬道に入っていく最後の瞬間まで、終始泣きっぱなしの姿が印象的でした」
ファンの間でも感動を呼んだ「深いお辞儀」
コントレイルとともにカメラマンたちが待ち構えているエリアまでやって来ると、福永はこくり、こくりと2回深く頭を下げた。その姿はテレビの中継映像でも放送され、ファンの間でも感動を呼んだ。
「あの瞬間は、『ああ、きっとコントレイルにお辞儀をしたんだろうな』と感じました。何より、ホッとして涙があふれていたように思います。福永さん本人に聞いたら、『ちゃうで』って言って笑われるかもしれませんが……(笑)」
レース後には「三冠馬の名誉を守りたい、という気持ちは強くありました」と語った福永。お辞儀だけでなく、レース後の一挙一動から、福永の安堵と感謝が伝わってくるようである。