- #1
- #2
欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
「メッシはマラドーナより作れるかもしれない」“天才的センスの核心”を風間八宏が解説「現在の指導と仕組みでは無理です。ただ…」
text by
風間八宏Yahiro Kazama
photograph byKiichi Matsumoto/JMPA
posted2023/02/22 10:01
カタールW杯のリオネル・メッシ。彼の持つスーパーな能力を風間八宏はどう見ているのか
風間 目指すべきだと思います。なぜならメッシには現在の技術が集約されているからです。例えば、トニ・クロースは「止める」と「蹴る」に関してはトップクラスの技術がありますが、メッシのような「運ぶ」はありません。クロースはもちろん素晴らしい選手ですが、目指すならすべてがあるメッシであるべきだと思います。メッシを「答え」として、そこからその技術がどうなっているのかを知り、身に着けていく。メッシ自体を作るというより、技術の見本として最高のものを知り、目指していく必要があるのではないでしょうか。
ほとんどの人はメッシになれるわけではないが
――メッシを目指した結果、「やっぱ俺はクロースだな」とか「ファンダイクのほうが向いているな」となっても、それはそれでいいと。
風間 もちろん皆がメッシになれるわけではない。まずほとんどの人はなれないですよ。メッシではない何者かになるわけですが、メッシの持っている技術を理解するのは大切だと思います。バルセロナの選手たちも、メッシと同じことをしようとはしていませんよね。けれどもメッシのことは理解している。そしてそれぞれの個性でやれることをやっています。ただ、メッシが何をしているのか理解していないとメッシと一緒にプレーするのは難しいでしょう。メッシとプレーできる選手を育てる意味でも、メッシに学ぶべきだと思います。
<#2につづく>
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。