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ヘッドスライディングで骨折→翌年も再び…なぜ? 元DeNA倉本寿彦32歳が明かす“戦力外への焦り”「その一本で人生が変わるんですよ」 

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日比野恭三

日比野恭三Kyozo Hibino

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photograph byKyozo Hibino

posted2023/02/21 11:03

ヘッドスライディングで骨折→翌年も再び…なぜ? 元DeNA倉本寿彦32歳が明かす“戦力外への焦り”「その一本で人生が変わるんですよ」<Number Web> photograph by Kyozo Hibino

昨年、横浜DeNAベイスターズから戦力外通告を受けた倉本寿彦がNumberWebの取材に応じた

「やっぱ帰ってきたいですよ、ベイスターズに」

 取材の終わりに、用意してきた質問をぶつける。ベイスターズで過ごした8年間、そこで得たものは何か。また、得られなかったものは何なのか。

 倉本はあごひげに手をやり、「難しいですね」とつぶやく。

「言葉を間違えたらまた『変な勘違いすんな』って叩かれそうですけど、プロ野球選手として得られるものはだいぶ得られたと思うんですよ。試合に出ること、出られなくてつらい経験をしたこと。ヒットもホームランも打ったし、三振もエラーもした。ゲッツーも打った。CSにも、日本シリーズにも出場しました。だから、たいていのものは得られたと思う。優勝できなかったのは心残りですけどね。あとは……もうちょっとやりたかったな、という思いもあります。でも、ぼくをプロ野球の世界に入れてくれたのはベイスターズ。そこはすごく感謝しています」

 子どものころから憧れてきた石井琢朗と同じ、背番号5のユニフォーム。手放すのはさぞ悔しかったろうと思って話を振ると、倉本はあっさり言った。

「意外とすんなり。こだわりはありましたけどね。また、いつか着たいなと思います。そりゃ、やっぱ帰ってきたいですよ、ベイスターズに。選手じゃなくても、コーチとしても。そこは何が起こるか分からないので。ベイスターズに限らずとも、チャンスをいただけるところ、必要としていただけるところで、いつかプロ野球の世界に戻ってきたい」

 決断のときはまもなくやってくるだろう。曇りなき心で野球と向き合える、そんな選択をしてほしいと願う。

 球場で別れを告げて、平塚駅から電車に乗り込んだ。数分後、隣の茅ヶ崎駅に着いてドアが開いた。

 すぐにホームから発車を知らせる音楽が聞こえてくる。サザンオールスターズの『希望の轍』のメロディだった。

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元DeNA倉本寿彦の告白…“1つのエラーで急増した”バッシングに「心が痛まなかったわけじゃない」あの“セカンド転向”に何を思ったか

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