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「今もタメ語ですよ」高校の後輩・村上宗隆を封じる秘策は? 12球団No.1の働き者“伊勢大明神”が好調をアピール「去年よりいい状態」 

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沢井史

沢井史Fumi Sawai

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posted2023/02/17 17:00

「今もタメ語ですよ」高校の後輩・村上宗隆を封じる秘策は? 12球団No.1の働き者“伊勢大明神”が好調をアピール「去年よりいい状態」<Number Web> photograph by Fumi Sawai

DeNA沖縄キャンプ第1クールから状態の良さをアピールしていた伊勢大夢。昨季は12球団トップの登板数を誇るなど、飛躍のシーズンとなった

 昨シーズン、伊勢が注目を集めたシーンの1つに、史上最年少で三冠王を達成した村上宗隆(ヤクルト)との対戦がある。九州学院時代の2年後輩で、伊勢自身も周囲が思う以上に意識していたという。

「正直、村上がプロに入ってここまですごくなるとは思わなかったです。高校の時からすごいバッターでしたけれど、ここまでのバッターになるとは。でも、アイツに打たれるくらいなら四球を出した方がいいって思ってしまいますね(苦笑)。逃げたくはないですが、村上だから、という意味です。それくらいの領域にいるすごいバッターです」

 伊勢のプロ入りが決まった時、後輩・村上から「おめでとう。本当に良かったね」と祝福のLINEのメッセージが届いた。「今でもタメ語ですよ(笑)。相変わらずです」と苦笑いを浮かべるが、高校時代から変わらない伊勢の“周囲に気を遣わせない空気感”が村上が慕う理由だろう。

明大の同期にはカープ森下「まだ差はある」

 伊勢が学生時代に共闘した仲間で球界を賑わせているのは村上だけではない。明治大の同級生である森下暢仁(広島)もそうだ。ルーキーイヤーから10勝を挙げ、新人王を獲得。今やカープのエースとなるなど、森下は伊勢よりも早くから地位を確立させている。昨季の躍動で、森下の背中がぼんやりと見えつつあるのではないだろうか。

「いや、まだどこかで差は感じます。昨シーズンはチームの中で目立つ存在にまではさせてもらいましたが、今年もそういう成績を残さないと。今年は昨年の成績があるから、やって当たり前、と見られます。反対に言うと、次に自分が目立つ時は悪い時かも知れませんよ」

 そう自嘲気味に笑った伊勢だが、キャンプ序盤から手応えを掴み春季キャンプは順調に進んでいる。

【次ページ】 ハマのマウンドに“伊勢大明神”あり

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