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「野球では悩まなくなった」ロッテ澤村拓一(34歳)アメリカ生活で何が変わった? 早朝“250kgスクワット”筋トレ中に聞いてみた
posted2023/02/15 17:10
text by
梶原紀章(千葉ロッテ広報)Noriaki Kajiwara
photograph by
KYODO
千葉ロッテマリーンズに頼れる男が帰ってきた。
澤村拓一、34歳。2020年のシーズン途中に読売ジャイアンツからトレードでマリーンズに入団。オフにMLBに挑戦したため在籍期間こそ短かったが、闘志あふれる投球でチームを上位進出に導いた。マリーンズファンに鮮烈な印象を残した右腕の復帰が発表されると“待っていました”とばかりに沸き、ネット上は祝福のコメントで溢れかえった。
1月28日午前中に正式発表を行うと、午後には本拠地ZOZOマリンスタジアムで入団会見。そんな電撃スケジュールだったが、澤村はその入団会見で「勝つためにマリーンズに来ました」とキッパリと言い切った。
「マリーンズのために腕を振ろうと決意して、今ここにいます」
「先頭に立って引っ張っていけるような存在になりたいと思います」
「どんな時も強い戦う気持ちをもってファンのために頑張りたいと思います」
放たれた一つ一つの言葉に独特の重みがあった。そこには2年間、MLBの名門ボストン・レッドソックスで戦ってきた男の吟味があった。
アメリカ生活で気づいた「言葉の重み」
「アメリカにいってあれこれ悩まなくなりましたね。イライラもしなくなった。毎日がイレギュラーなことばかりですからね。日本では当たり前じゃないことが普通に起こる。日本では電車だって、バスだって時間通りに来るのが当たり前みたいな感じがあるけど、向こうだとそうでもない。日本にいると、どうしても周りの目を気にしてしまうようなところがあったけど、向こうに行くと自然と周りの目も気にならなくなりました」
トロント遠征で宿泊したホテルで憧れのハリウッドスターであるアーノルド・シュワルツェネッガーと遭遇する(屈強なボディーガードに囲まれていたため近づく事すらできなかった)など、驚きの経験はいくつもした。
ただ、アメリカでの時間で痛感したのは「伝えること」の大切さだ。