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38歳レブロン・ジェームズが“NBA歴代1位の大記録”に到達できた理由とは? NBA日本人トレーナーが語る「スーパースターの横顔」 

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宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

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photograph byUSA TODAY Sports/Reuters/AFLO

posted2023/02/09 11:02

38歳レブロン・ジェームズが“NBA歴代1位の大記録”に到達できた理由とは? NBA日本人トレーナーが語る「スーパースターの横顔」<Number Web> photograph by USA TODAY Sports/Reuters/AFLO

歴代最多得点を更新したレブロン・ジェームズ(38歳)。家族や大観衆に囲まれた中で、偉業を成し遂げた

「13歳のころ、友達のひとりが毎試合、『全力でプレーしよう。楽しくプレーしよう。そしてストレッチをしよう』と言っていたんだ。それがずっと頭に残っていて、NBAに入ってからもストレッチをして、身体を、手足を柔軟に保つようにと心がけてきた。それをずっとやってきたことは大きかったと思う」

 その後、レブロンが本格的に自分の身体のケアに力を入れるようになったのはNBAに入って最初のシーズンが終わった頃のことだ。

 2013年から5シーズンの間、クリーブランド・キャバリアーズでアシスタント・アスレティックトレーナー兼パフォーマンスサイエンティストを務め、そのうち2014年からの4シーズンはレブロンと同じチームで働いていた中山佑介(現Bリーグの長崎ヴェルカのディレクター・オブ・スポーツパフォーマンス)がキャブスの古株スタッフから聞いた話によると、ルーキーシーズンが終わった時点でレブロンは、キャブスに対して、専属で自分の身体のケアをしてくれる人をつけてくれるようにリクエストしたのだという。

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 そのときに抜擢されたのが、当時、チームのアシスタント・アスレティックトレーナーだったマイク・マンシアスだった。まだ若く経験も浅かったが、努力家で仕事に情熱を持っているところなど、レブロンに通じる資質があった。

ジョーダンを支えたグローバーのように

 以来、レブロンの身体に関係することはすべて、全面的にマンシアスが見ている。レブロンがチームを移籍すると、マンシアスも共についていった。レブロンにとっては、自分の身体という“財産”を共に管理する相棒で、マイケル・ジョーダンにとってのティム・グローバーのような存在だ。ジョーダンのキャリアがグローバーなしで語れないのと同じように、レブロンのキャリアもマンシアス抜きには語れない。

レブロンにとって4回目となるNBAチャンピオンになった2019-2020シーズン。マンシアス氏のインスタグラムには2ショットが掲載されている(@mikemancias1)レブロンにとって4回目となるNBAチャンピオンになった2019-2020シーズン。マンシアス氏のインスタグラムには2ショットが掲載されている(@mikemancias1

 実はマンシアスは若いときにグローバーのインターンとして働いていたこともあり、彼とジョーダンの関係から学ぶところも多かったと、後に語っている。

「ティムは一貫していた。今でも私は、どんなことをやるときも、そのことを頭においてやっているんだ」

 一貫して、ぶれないこと。それがマンシアスにとっても、そしてレブロンにとっても重要なことだった。前述の中山は、レブロンのやり方で印象に残っているのは、「ルーティンを徹底しているところ」だったと言う。

【次ページ】 中山氏が見た“スーパースターの準備”

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