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電撃トレードから2週間…八村塁に変化が? 現地NBA記者が解説「名門レイカーズ」で“逆襲のキーマン”になるために必要なこと

posted2023/02/06 17:00

 
電撃トレードから2週間…八村塁に変化が? 現地NBA記者が解説「名門レイカーズ」で“逆襲のキーマン”になるために必要なこと<Number Web> photograph by Getty Images

電撃トレードでNBA名門レイカーズに加入した八村塁。新天地で上々のスタートを切り、プレイオフへの意欲も口にした

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杉浦大介

杉浦大介Daisuke Sugiura

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 これほど上機嫌でメディア対応する八村塁の姿を見たのはいつ以来だろうか。

 1月31日、殿堂マディソン・スクウェア・ガーデンで行われたニューヨーク・ニックス対ロサンゼルス・レイカーズ戦後のこと。この日、19得点、9リバウンドという活躍で移籍したばかりのレイカーズの勝利に貢献し、手応えを感じたのだろう。普段は記者と話すよりも自身の時間を大事にするタイプの八村だが、ここでは日米のメディアを相手に珍しく淀みなく言葉が流れ出てきた。

「今シーズンでは僕が一番、自分のゲームができた試合でした。オフェンス、ディフェンス、そしてリバウンドの部分でも、チャンピオンシップ(優勝が狙えるレベル)のチームでこういう結果が出せたっていうのはすごくいいこと。ずっと続けていきたいと思います」

 ワシントン・ウィザーズ時代には1試合30得点も2度マークしたが、それでも今戦が“今季最高のゲーム”と言い切ったことはゲームの背景を考えれば理解できる。

“キング・ジェームズ”の絶品アシスト

 8日前、ウィザーズからレイカーズに電撃的にトレードされた後、レブロン・ジェームズ、アンソニー・デービスという2大スーパースターと一緒にスタメンを張ったのはこれが初めてだった。そのゲームでFG8/12、鍵になる3ポイントシュートも2/4と高確率でを決め、オーバータイム(延長戦)では相手ショットをブロックする見せ場も作った。何より、“キング・ジェームズ”ことレブロンのアシストから5本ものFGを決め、大黒柱とのフィットの良さを感じさせたのは大きかった。

「(レブロンは)得点力はもちろんあると思うんですけど、パスの能力も凄い。ラス(ウェストブルック)もそうですけど、そういう選手と一緒にやることで、僕の持ち味がもっと出てくる。今日はそういう意味でいい試合だったんじゃないかなと思います」

 そういった八村の言葉通り、NBAの通算得点記録更新に刻一刻と迫っているレブロンだが、生粋のプレイメーカーでもあり、もともとパスが大好きな選手である。そんな選手とうまく噛み合えば、イージーバスケット(容易な形での得点)が増えることは必至。そもそもレイカーズが八村を獲得した理由はそこにあり、フィットの良さが早くも示されたことこそが背番号28の好ムードの要因だったのだろう。

【次ページ】 あっさりと終わったウィザーズとの蜜月関係

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