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「NBA選手を5人輩出する」BリーグとNBA提携から1年…河村勇輝に続く”新たな成功モデル”とは?「25歳は遅い」日本バスケが若手流出を恐れない理由

posted2026/01/25 06:00

 
「NBA選手を5人輩出する」BリーグとNBA提携から1年…河村勇輝に続く”新たな成功モデル”とは?「25歳は遅い」日本バスケが若手流出を恐れない理由<Number Web> photograph by Naoki Morita/AFLO SPORT

東海大を中退し、横浜ビー・コルセアーズとプロ契約を結んだ河村勇輝。Bリーグの制度をフル活用して、NBAデビューを果たした

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宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

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Naoki Morita/AFLO SPORT

「2030年までに、BリーグからNBA選手を5人輩出する」

 バスケットボールの国内トップリーグ、Bリーグが、2023年7月に打ち出した目標だ。リーグ再編による「B.PREMIER(Bプレミア)」始動を控え、クラブ数や入場者数、事業規模といった経営指標が並ぶなか、この数字だけは毛色が異なっていた。

 通常、スター選手の海外リーグへの流出は国内リーグの“空洞化”を招く懸念材料だ。プロ野球(NPB)やJリーグがポスティング制度や移籍金によってその損失を抑えようとしてきた歴史を見れば、Bリーグの姿勢は異例ともいえる。

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 しかし、BリーグはNBA選手の輩出をあえてリーグの公式目標に掲げた。しかもそれは、単なるスローガンではない。ちょうど1年前、2025年1月18日にはNBAと戦略的提携を締結したことを発表した。その柱のひとつとして、「エリート選手の育成」があげられ、「Bリーグのクラブや選手がNBAやNBA Gリーグのイベントに参加する機会を創出する」とあった。これを受けて、シーズン後には海外挑戦を希望する選手を募って選抜チーム、“B.LEAGUE UNITED”(Bリーグ・ユナイテッド)を結成。群馬でオーストラリアのNBL選抜と対戦した後、ラスベガスでNBAサマーリーグのチームと練習試合を戦った。さらにNBA傘下のGリーグ選抜チームを日本に招き、Bリーグチームとの対戦機会も作った。

 リーグの先頭に立ってBリーグ・ユナイテッドを立ち上げ、海外との折衝にもあたる国際事業グループ責任者の岡本直也は言う。

「Bリーグ・ユナイテッドは、Bリーグの環境がよくなってきて、(選手が)海外に出ることがなかなかないなかで、このレベルでやるきっかけをつかんでもらうために作らせてもらいました」

 Bリーグ・ユナイテッドとしての経費に見合うだけの収益があげられなかったことや、代表活動と重なったために代表レベルの選手がBリーグ・ユナイテッドに参加できないといったような課題も露呈したが、それでも実現に向けてのアクションを起こしたことが重要だ。

 岡本はアクションを起こし始めてからの1年を、次のように振り返った。

「この1年で成し遂げたことで言えば、とにかく試合を成立させたこと。Bリーグとして海外から強豪チームを呼んできて試合するのも、NBAに連れていくのも初めてでしたし。最後、Gリーグ選抜を呼んでくるというのも初めてでした。こういったことには当然、人もお金も動くわけで、作業も大量に発生してくるし、契約事もある。その中で、とにかく事故なく無事に3つ成立させることができて、事例を作れたっていうのが一番の収穫かなと思いますね」

【次ページ】 Bリーグはなぜ「外」を目指すのか?

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