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現地ブライトンファンからも愛される三笘薫「ミトマは歴代最高だ」「もっとミトマのことを教えて」劇的ヘディング弾の直後、日本人記者が聞いた 

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田嶋コウスケ

田嶋コウスケKosuke Tajima

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posted2023/02/07 11:00

現地ブライトンファンからも愛される三笘薫「ミトマは歴代最高だ」「もっとミトマのことを教えて」劇的ヘディング弾の直後、日本人記者が聞いた<Number Web> photograph by AFLO

ボーンマス戦、後半42分の劇的なヘディング弾で、公式戦3試合連続ゴールを記録した三笘薫(25歳)。「ミトマは歴代トップだ」現地サポーターからも称賛の声が相次いだ

「このまま終わったらやばいな」

 しかし決勝点まで、三笘もブライトンも苦戦を強いられた。下位のボーンマスは自陣で守備を固め、相手にスペースを与えない戦術を徹底した。対するブライトンは、攻撃のスペースをうまく使えず苦戦したのだ。

 ブライトンの狙いは、最終ラインからのビルドアップで敵を前方に釣り出すこと。しかし守備重視のボーンマスは前に出ず、ブライトンは思うように決定機を作れなかった。三笘も次のように試合を振り返る。

「相手がコンパクトにしてきて、思ったよりスペースがなく、ボールを出せなかった。僕もサイドに張りすぎてたので距離感が悪かった。前半から決められるチャンスはあったので、こんなに難しい試合になるとは思っていなかったし、すべきではなかったんですけど。ああいう形になった。カウンターアタックもたくさん受けたので、どっちが勝ってもおかしくなかった」

 三笘自身も反省点が多かったという。

「パスを受けるポジションをなかなか見つけられなかった。後ろのビルドアップとの距離感も悪かった。もうちょっと自分から動いてやれば良かったんですけど、サイドで張ったところからのプレーしかできなかったので。そこは自分からもっとアクションを仕掛けた方がいいかなっていう感じです」

 25歳のアタッカーによると、6日前に行われたFA杯4回戦のリバプール戦で挙げた劇的なゴールとは、意味合いも受け止め方もまったく違ったという。リバプール戦のゴールは、自分もチームも勢いに乗っていた中での決勝弾だった。一方で今回のゴールは、攻めあぐねた中でなんとか奪った決勝点。試合中、自分にも苛立ちを感じていたようだ。

「(記者:リバプール戦の決勝弾は、チームを勝利に導いたという点で『一番うれしい』と話していたが、今回は?) 全然違いますね。パフォーマンスは満足できない、このまま終わったらやばいなと感じていたので。最後にプラマイゼロじゃないですけど、今はそれぐらいの気持ちです。もっとできると考えていた中で時間が過ぎていく苛立ちがあったので、取り返せたのがよかったですけど。最後のところで決めきらないといけない。やっぱりこういうところで、引き分けてしまうのはもったいない。教訓にしないといけない」

解説者も絶賛「ミトマにはすべてのスキルがある」

 三笘が課題を口にする一方で、イングランドでは三笘の評価は着実に高まっている。

 プレミアリーグの試合をダイジェストで伝える、英サッカー人気番組「マッチ・オブ・ザ・デイ」は、三笘の特集を組んだ。日本代表MFをフィーチャーするのは今シーズンで2度目。ブライトンで初ゴールを奪った11月5日のウォルバーハンプトン戦以来のことだ。

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