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先発挑戦の中日・根尾昂が描く設計図 「投手」として初のキャンプを前に進めるハイピッチ調整の理由 立浪監督が命じた二軍スタートの真意は 

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小西斗真

小西斗真Toma Konishi

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photograph byShigeki Yamamoto

posted2023/01/29 11:01

先発挑戦の中日・根尾昂が描く設計図 「投手」として初のキャンプを前に進めるハイピッチ調整の理由 立浪監督が命じた二軍スタートの真意は<Number Web> photograph by Shigeki Yamamoto

「先発投手」として新たな挑戦の1年となる

 くわえて注目すべきはブルペンでの投球テンポだ。捕手からの返球を受け取ると、すぐさまセットポジションに入る。隣で投げる同僚より先に終えても、数は根尾の方が多い。

「テンポはしっかり意識しています。相手に考える時間を与えないことにもつながると思うので」

 上原浩治がそうだったように「間」を支配できる投手を目指しているようだ。打者が思わず「待った!」と言ってしまいそうなほどのハイテンポは、立派な投球術であり武器となる。

同い年のドラ1・仲地の存在も刺激に

 新たな球種、意図的なテンポが打者との対戦ではどれくらい有効なのか。沖縄キャンプ中から始まる実戦は、いわば投手・根尾の第3章となる。その中で配球面など新たな課題も出てくることだろう。

 今シーズンのドラゴンズ先発陣は、大野雄大、柳裕也、小笠原慎之介を中心に、侍ジャパンにもチームでただ一人招集された高橋宏斗に加え、松葉貴大、移籍組の涌井秀章らが有力視されている。ここにドラフト1位の仲地礼亜を筆頭に、実力未知数の若手グループが割って入るという図式だろう。

 根尾と仲地は同い年。プロとしては根尾が先輩だが、先発投手として積んできた経験は現時点では仲地が上。しかし二軍戦で登板を重ね、投球術と勝負勘を養っていくことで、根尾は成長する。4年間をプロでもまれ、野手から投手となったことは、決して回り道でも無駄でもない。打者が嫌がる投手とは。ある意味で、それを最も知っているのが根尾の強みなのだから。

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