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「三笘薫をブライトンで生かして(笑)」「堂安は今…」W杯後も水沼貴史が注目の7人 “100億円超の男”ムシアラとベリンガムの才能は?  

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水沼貴史

水沼貴史Takashi Mizunuma

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photograph byANP/Getty Images

posted2022/12/31 06:05

「三笘薫をブライトンで生かして(笑)」「堂安は今…」W杯後も水沼貴史が注目の7人 “100億円超の男”ムシアラとベリンガムの才能は? <Number Web> photograph by ANP/Getty Images

9月シリーズの日本vsエクアドルでマッチアップしたカイセド(左)と三笘薫。ブライトンでどんな連係を見せるか

 エクアドルは惜しくもグループリーグで敗退してしまいましたが、非常に印象に残るチームで、特に3戦目のvsセネガルは個人的にベストゲームの1つでした。その試合でゴールを決めたのがカイセドでした。

 ウナヒと同じ中盤の選手ですが、より“潰し屋”的な役まわりができる選手。決して大柄ではないのですが(178cm)、1vs1に強くてボールを奪う技術が高い。令和版カンテのような存在です。それでいて、ボールロストも少なく、推進力もあるので攻守に貢献してくれる。これだけ仕事をこなせて、まだ21歳というから恐ろしいです(笑)。もし、エクアドルが決勝トーナメントに進出していたら、評価をさらに高めたんだろうなと思います。

 もう1人、同じブライトンから。優勝したアルゼンチンの中盤を支えたアレクシス・マクアリスター(24歳)。陰のMVPと呼んでもいい活躍でした。敗北を喫した初戦のサウジアラビア戦は出場しませんでしたが、アルゼンチンが本領発揮し始めたメキシコ戦以降は全てスターティングメンバーに名を連ねています。グループリーグ突破が懸かったポーランド戦ではゴールを決めましたし、決勝戦でもディマリアのゴールをアシストしました。

 カウンターで前線へ走り、高い精度のパスを最後に出せるクオリティーの高さ。ロドリゴ・デパウル(アトレティコ・マドリー)やエンソ・フェルナンデス(ベンフィカ)らと共に“メッシを生かす10人”には欠かせない存在でした。テクニック、フィジカルと総合力がとても高いですね。

 カイセドもそうですが、彼らはキープレイヤーをピッチで輝かしてくれる貴重な存在です。ブライトンでは2人が並ぶことも多いので、リーグでは存分に三笘を生かしてください、という気持ちです(笑)。ゴールやアシストなど三笘個人には得点に直結した活躍を期待したいですが、チームとしてここからプレミアリーグでどこまで上位に食い込めるかも見どころになるでしょう。

プレミア勢で他に推したいのはアメリカのアダムス

 プレミアリーグ勢ではアメリカ代表のテイラー・アダムスにも個人的に期待したいですね。まだ23歳ですが、W杯では中盤の底でチームを支えてキャプテンマークも巻きました。“ライプツィヒ産”とあって、攻守の切り替えが早く、闘える選手。今季から加入したリーズはハードワークを求めるサッカーを展開しますが、その中でもすでに信頼を勝ち取っていて、彼のビルドアップ能力がチームの鍵を握っていますね。

 4年後は自国開催。若いタレントも豊富なアメリカですから、さらに偉大なリーダーになっていきそうです。

 W杯では少し物足りなさが残りましたが、個人的に大会前のイチオシ選手に挙げていたのが、ドイツ代表のジャマル・ムシアラです。

【次ページ】 “フライブルクに残る”選択を堂安にオススメしたい理由

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