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モドリッチ「優れたチームが勝つわけじゃない」、メッシ18歳は初W杯で…「化け物」の超・強心臓〈トルシエはモロッコ4強予言〉
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byKiichi Matsumoto/JMPA
posted2022/12/11 17:01
モドリッチとメッシ。タイプは全く違う2人とはいえ、ナンバー10として英雄的立場にいる
トルシエが予言していた「モロッコの準決勝進出」
<名言2>
モロッコが準決勝に進んでも私は驚かない。アフリカ勢のなかでは、モロッコが最もサプライズを引き起こす可能性が高い。
(フィリップ・トルシエ/NumberWeb 2022年11月22日配信)
https://number.bunshun.jp/articles/-/855451
◇解説◇
グループステージ初戦でクロアチアと引き分け、ベルギー、スペイン、ポルトガルといった欧州列強を立て続けに撃破……ドイツとスペインを倒した日本にも注目が集まったが、今大会でサプライズの主役へと駆け上がったのが、アフリカ勢初となる4強進出を果たしたモロッコだ。
とはいえアタッカーのジエシュ(チェルシー)や最終ラインのアクラフ・ハキミ(PSG)にマズラウィ(バイエルン)、スペイン戦で殊勲のPKセーブを見せたヤシン・ボノ(セビージャ)など、モロッコは「隠れたタレント軍団」でもあった。トルシエが「特にモロッコはほとんど注目されていないが、彼らが大会で素晴らしい活躍をする可能性は高い」と語っていた通りの結果となった。
モロッコはカタールW杯に向けて、かつて日本を率いたヴァイッド・ハリルホジッチが監督に就任した。しかしジエシュら主力を外したことによって選手側との軋轢が表面化。最終的にチームを去ったのはハリルホジッチで、4年半前の日本と同じ道をたどった。
「あらゆる論争を終結させる決断だった。ヴァイッドはモロッコをW杯本大会に導くという素晴らしい仕事を成し遂げたが、モロッコ代表は常に論議の的だった。なぜ彼はチェルシーのジエシュを招集しないのか? ヴァイッドは最高の選手たちを選んでおらず、彼のチームはベストチームではないという批判は常にあり、批判や論争は日に日に激しさを増していた。ヴァイッドが監督を続ける限り、喧騒は止まなかった」
トルシエはこのように、ハリルホジッチ監督解任、そしてレグラギ監督がプラスになったと指摘している。ハリルホジッチとしては再び複雑な思いを抱えているだろうが……結果として、モロッコが下した決断が“是”となった。
連覇を目指すフランスの勝負強さとエムバペ
<名言3>
世界チャンピオンというのは、社会へのひとつのメッセージだ。
(キリアン・エムバペ/Number957号 2018年7月19日発売)
◇解説◇
前回王者フランスが着々とW杯連覇へと近づいている。
準々決勝イングランド戦は“事実上の決勝戦”と報じる向きもあった中で、フランスがチュアメニのスーパーミドルで先制。ハリー・ケインのPKで1-1の同点に追いつかれて以降はやや苦しい時間帯が続いたものの、ジルーの強烈なヘディングシュートで勝ち越し、2-1で勝利を手繰り寄せた。