「そこで、後半にフレッシュなアタッカー2人を投入した。彼らが高い位置で相手ボールをがむしゃらに追いかけ、スペイン選手に精神的にもプレッシャーをかけたことで、試合の流れが変わった。このことが、堂安の同点ゴール、そして田中の決勝ゴールに結びついた」

――ドイツ戦同様、堂安はこの試合でも同点ゴールを決め、さらに2点目につながる決定的なクロスを放った。

「彼が非常にアグレッシブにプレーしたことで、チーム全体が活気づいた。この試合の彼は、ドイツ戦のときにも増して素晴らしかった」

出色だった堂安のプレー　©Takuya Sugiyama/JMPA

――後半の日本の守備をどう評価しますか？

「高い位置でのプレスと少し引いてから守備ブロックを作っての守備をうまく使い分けていた。終盤も、ドイツ戦のようにバタバタせず、落ち着いて対処した」

クロアチア戦はどんなメンバーで臨むべきか

――ラウンド16の相手は、F組2位のクロアチア。前大会準優勝の強豪です。日本は、どのようなフォーメーションと先発メンバーで臨むべきだと思いますか？

「それは、どのようなプレーをしたいかによるね。クロアチア戦では、ドイツ戦、スペイン戦ほどボールを持たれることはないと思う。

　遠藤と冨安がプレーできる状態であれば、W杯アジア最終予選のようにフォーメーションを4-3-3にして、中盤を遠藤、守田英正、田中で構成したらどうかな。冨安はCBでもいいし、酒井宏樹がプレーできない場合は右サイドバックでもいい。

　仮に遠藤が使えなくて冨安がプレーできる場合は、冨安が遠藤の代役としてボランチを務めてもいいと思う。攻撃陣は、右が伊東、左が三笘でCFが前田かな。

三都主が推奨する4-3-3システムの一例

　理想を言えば、前半、もっとボールを持って自分たちのリズムでプレーしてほしい。それには、この構成が一番いいんじゃないかと思うんだ。ただ、今度も中3日の試合。個々の選手の体調や疲労の度合いは外部からはわからない部分があるから、先発メンバーを選ぶのは難しいんだけどね」

――勝負を分けるであろうポイントは？

【次ページ】　ドイツ、スペイン戦を踏襲するのか、それとも？