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W杯前に日本人カメラマンが撮ったU-21スペインvs日本「リアルな実力差」ハイプレス空転の完敗を“未来予測”にしないためには…
posted2022/12/01 06:00
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph by
Daisuke Nakashima
カタールW杯、グループステージ最終戦で日本とスペインが激突する。そのタイミングを前にパリ五輪を目指す世代別日本代表がスペインと11月18日に対戦した。その撮影へと赴いた日本人カメラマン中島大介氏に当日の様子を写真とともに振り返ってもらった。
飛び級選手を見て感じるスペインと日本の違い
U-21日本代表が欧州遠征を行い対U-21スペイン、対U-21ポルトガルの2戦を戦った。その初戦、スペイン南部セビージャで行われたスペイン戦を振り返る。
注目したのは、2024年パリ五輪を戦うU-23日本代表の中心となる、2001年以降生まれで構成されたこのU-21日本代表が、スペインを相手にどのような戦いをみせるのか。
大岩剛監督が招集した今回のメンバーは23名。キャプテンは、横浜F・マリノス所属の藤田譲瑠チマ。またSLベンフィカ所属の小久保玲央ブライアン、スパルタ・ロッテルダム斉藤光毅の2名が海外組、大学生選手としては1名、佐藤恵允が選ばれていた。
そして西川潤(サガン鳥栖)が3年ぶりに招集された一方、すでに飛び級で招集歴のあるFC東京所属の19歳・松木玖生はU-19代表に招集されている。なおそのU-19代表には、レアル・マドリー所属の中井卓大が招集されている。
一方スペイン代表に目を移すと、リーガファンなどには見覚えのある顔が並ぶ。
久保建英が所属するレアル・ソシエダからは、パチェコとトゥリエンテスが、またエイバルで乾貴士の同僚だったブライアン・ヒル(トッテナム)。またバルサからはGKアルナウにパブロ・トーレス。バルサからバレンシアへレンタル中のニコ・ゴンザレス。そしてアトレティコ・マドリーからレンタル先ジローナで大活躍を見せるリケルメなどなど。
両チームのメンバー表を見比べた時に気づくのは、飛び級選手が「ゼロ」の日本に対してスペインには3名の19歳選手がいることか。
またこの試合の数時間前、U-21チームで活動中だったバルサ所属バルデが負傷のガヤに代わり、カタールW杯で日本とも対戦するスペインフル代表に、緊急招集されている。
そしてそのフル代表には、最年少18歳ガビを筆頭に、7人もの21歳以下の選手が選ばれている。日本フル代表はというと――久保建英1名のみとなる。
CLやELの舞台をも経験済みの選手ばかり
さて、 11月18日。会場はカルトゥハスタジアム、観客はやはり少なく発表によると1481人。スタメン組では、藤田が中心となってアップが行われた。また注目していた西川はサブからのスタートとなった。
両チーム入場、集合写真が撮られる。そして両監督が健闘を誓い合う。
スペイン監督のルイス・デラフエンテは、銀メダルを獲得した東京オリンピックでのスペイン代表監督でもあり継続性を感じさせる。