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[中盤の軸が狙うもの]守田英正は勝負所を嗅ぎ分けられるか
posted2022/11/18 07:00
text by

井川洋一Yoichi Igawa
photograph by
Kiichi Matsumoto
「ここという時のチャンスを掴み切る。その“ここという時”は、なんとなくわかるんです。本能的なものでもあり、経験から感じられるものでもあると思います」
リスボンのよく晴れた秋の午後、画面越しのインタビューが中盤に差し掛かった頃に守田英正はそう答えた。こちらの質問は「キャリアのステップアップの過程で、困難を乗り越えるために心がけていることは?」だった。
それはこの機会に、彼にもっとも訊いてみたいことのひとつだった。なぜなら守田のキャリアを振り返ると、あえて茨の道を選んだような気がする一方で、今となっては賢い選択だったようにも思えるからだ。
流通経済大学から川崎フロンターレに入団し、3年間で2度のリーグ優勝を経験したあと、ポルトガルのサンミゲル島に本拠を置くサンタ・クララに移籍。そこで1年半プレーすると、今季からポルトガル3強のひとつ、スポルティングに引き抜かれ、今やレギュラーとして活躍している。
日本随一のクラブから、欧州の僻地とも言える離島の中小クラブへの移籍は、都落ちとは言わずとも、完全なる格上げと捉えることはできなかったはずだ。だがそこで実力を証明したことで、日本代表のレギュラーに定着したうえ、国内有数の名門から誘われ、目標としていたチャンピオンズリーグにも出場した。
こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。
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