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ボクシング拳坤一擲BACK NUMBER
K-1王者からボクシング界の頂点へ…武居由樹をハードに育て上げた“古川会長の教え”とは「小学校の友達に『全然違う人だね』と(笑)」
text by
渋谷淳Jun Shibuya
photograph byWataru Sato
posted2022/10/25 17:00
K-1王者からボクシングに転向し、5戦5勝(5KO)という完璧な戦績で東洋太平洋王者となった武居由樹。近い将来の世界挑戦も視野に入れる
本気になったのはチャンピオンになってから
――高校時代はボクシングの練習だけですか? キックの練習は?
少しはしていました。というのも高校のボクシング部が、1年生の後半くらいで自分1人だけになっちゃったんですよ。それじゃあ練習にならないからPOWER OF DREAMで練習していました。だから自ずと周りの選手とキックの練習もすることになりました。
――そんな武居選手がキックボクサーとして“本気”になったのはいつごろからでしょうか。
高校を卒業するときの文集に「キックボクシングで世界チャンピオンになる」とは書いていましたけど、いま思えばそこまで真剣ではありませんでした。でも、徐々にのめり込んでいって……。19歳でKrushのチャンピオンになったころ(2016年6月)ですね、本当に一生懸命やるようになったのは。ちゃんとやらないといけないという責任感も湧いてきました。それこそ古川会長に「チャンピオンのお前はこうやって周りの人たちに見られているんだよ」ということを教わりましたから。
――それからの活躍はめざましい限りでした。
注目されるようになって、自信もついていきました。変なプレッシャーではなく、けっこうその状況を楽しんでいた。キックボクサー時代は、そうやって少しずつ成長していったんだと思います。
<後編へ続く>