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ボクシング拳坤一擲BACK NUMBER
K-1王者からボクシング界の頂点へ…武居由樹をハードに育て上げた“古川会長の教え”とは「小学校の友達に『全然違う人だね』と(笑)」
posted2022/10/25 17:00
text by
渋谷淳Jun Shibuya
photograph by
Wataru Sato
元K-1のチャンピオンでボクシングに転向した26歳の武居由樹(大橋)が、センセーションを巻き起こしている。8月にはプロ5戦目で東洋太平洋王座を奪取。ただタイトルを獲っただけでなく、圧倒的な勝利でファンと関係者をうならせた。“ボクサー”武居はどのようにして生まれ、この先どこまで駆け上がっていくのか。インタビューでそのルーツに迫った。(全2回の1回目/後編へ)
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圧勝だったタイトルマッチの出来は「60点ぐらい」
――あらためて東洋太平洋王座獲得、おめでとうございます。まずはホッとしたという感じでしょうか。
K-1のチャンピオンを返上してから1年半くらいで、もう1回チャンピオンになれるかという不安はあったんですけど、まずは1個獲れてホッとしています。
――試合はフィリピンの王者、ペテ・アポリナルから3度のダウンを奪って5回TKO勝ち。圧勝でしたから「不安があった」というのは意外です。振り返ってみて自らのパフォーマンスはいかがでしたか。
試合の映像を見返してみて、そんなに調子が良かった感じではありませんでした。4月とかの方がいい動きをしていたんじゃないかなと。タイトルマッチだったので、力んでしまったところがあったと思います。100点では全然ないです。60点ぐらいですかね。
――ギリギリ合格点ですか?
ひとまずは勝った、ということで。本当はもっとバチッと倒したかった。倒しきりたい気持ちもあったので(最後はレフェリーがストップ)。でも、あれはあれでよかったのかなとも思います。力んではいたんですけど、相手を冷静に見ることはできたので。