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久保建英、ソシエダ同僚に「次は頼むよ」とウインク… カメラマンが収めた“1ゴール1アシスト+余裕・信頼度アップの決定的瞬間”
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2022/10/05 17:02
ジローナ戦で1ゴール1アシストの久保建英。ラ・レアルで日に日に存在感を増している
その後は、イマノル監督の指示を久保がチームに伝達する様子や、ゴール前でメンデスからパスが入らなかった際に、「次は頼むよ」とでも云うように、ウインクする姿が見られた。
自身の好調ぶり、またチームへの信頼からか――精神的余裕を感じさせるシーンだった。次の得点機を信じることができる、ソシエダに来たことで得た大きな変化だろう。
乱打戦に決着をつける鮮やかなゴール
83分、シルバらを変更しリフレッシュを図ったイマノル監督だったが、久保には体力的余裕を見たのか“続投”の判断をくだした。すると85分、前線に残るセルロートにパスが入りカウンター攻撃のチャンスが訪れる。久保も自陣中ほどから並走するように、相手ゴールを目指して駆け上がった。
ボックス内でパスを受けた久保は、ワンタッチで対峙する相手を半歩ほどかわし、すかさず左足を振り抜いた。DFとGKの状況を見極めて放たれたボールは、ポスト内側を叩いて鈍い音をあげると、そのままゴールに流れ込んだ。
両チーム合わせて8得点が生まれた乱打戦に決着を告げるゴールを奪った久保。ベンチ前に走ると、メンバーが一丸となって歓喜の輪を作り、またサポーターに向かって自身の存在を示していた。
88分、2得点1アシストのセルロート、1ゴール1アシストの久保はソシエダファンからの拍手を受けてピッチを後にした。試合後にはアウェイの地に訪れたファンとも触れ合いの場を持っていた。
次戦は、アウェイでのヨーロッパリーグ、その直後には、ビジャレアル戦が待っている。ここからW杯開幕まで週2試合ペースの過密日程が続く。
先発出場だけでなく、途中出場や様々なポジションでの起用も想定される。久保はユーティリティー性を発揮し、ソシエダというクラブの中でも大きなピースとなっていくのではないだろうか。
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