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ラグビーPRESSBACK NUMBER
全国出場ゼロ→日本代表の15番へ…“異色のレジェンド”松田努はなぜ女子ラグビー指導の道に? 代表デビューの娘に送った“おめでとうLINE”
text by
大友信彦Nobuhiko Otomo
photograph byTakao Yamada
posted2022/08/05 17:02
後ろ髪をなびかせながらピッチを駆け抜ける姿が印象的だった元ラグビー日本代表・松田努(52歳)
松田は2012-13年のシーズンを最後に現役引退。その頃、チームで期待を背負っていたのが、加入2年目のリーチマイケルだった。
「新人の頃のリーチで覚えているのは、ラグビーに関することなら何にでも本気で取り組んでいたこと。『これは強くなる』と言われたら、サプリメントでも何でも本気で取り入れていた。『けん玉は集中力を高めるのにいい』と聞いて、クラブハウスでいつもカチカチやっていたのをよく覚えています(笑)。小さいことにも全力で取り組む。僕も『見習わなきゃ』と思ったことを覚えています」
日本代表の後輩たちはハードワークを重ね、13年に秩父宮でウェールズを破り、15年W杯では南アフリカを破った。そして19年W杯ではアイルランド、スコットランドを下して史上初の8強に進み、今年は国立競技場でフランス代表をあと一歩まで追い詰めた。
「すごいですよね。僕らの頃は、いい勝負をしたいとは思っていたけど、ホントに勝てるところまではいけなかった。今思えば、そう考えていない時点でダメだったのかもしれないけど、今はいちファンとして、すごいなあと思ってます。まあ、うらやましいというか、自分も経験したかったな……という思いは少しありますね」
引退後は、女子ジュニアのコーチングへ
ひょうひょうとしたキャラクターの松田だが、この言葉には少しだけ、悔しさがにじんでいた。やはり、世界のトップと互いに本気の勝負を演じたかったのだろうなあ……だが今は、そんな思いを受け継いでくれる選手がいる。まして、それが実の娘なら……。
現役を引退した松田さんは、東芝のチームを離れた。多くの名選手がたどる、自チームで指導者を目指すルートから自ら外れた松田さんが選んだのは、女子ジュニアのコーチングだった。