月刊スポーツ新聞時評BACK NUMBER
祝!“初補殺” 亀井コーチも感激、巨人・ウォーカーの守備が驚速進化中《長嶋さんも「アダムが理想」と大絶賛》
text by
プチ鹿島Petit Kashima
photograph byKYODO
posted2022/07/03 17:00
6月28日の中日戦で来日後初の「捕殺」を記録したウォーカー。1試合で2度というおまけつきだった
「本当にバッティングの練習だけしていて。守備力を0にしたからこそ、あのバッティングだったのかもしれないです」
独立リーグから上を目指すためにウォーカーは「一芸」に賭けたのだろうか。その甲斐あって巨人スカウトの目に留まったのか。
デイリーの記事と同じ頃、サンスポは『亀井塾で伸びしろ開花』(6月15日)と大特集。なんとブルペンで送球練習という「秘策」を伝えている。ちなみにこの時期は交流戦が終わって数日間試合がない期間。ネタがないなかで各紙はウォーカーを取り上げていた。ウォーカー、もしかしてキテるのか?
東スポは亀井コーチを直撃。
《巨人の新助っ人、アダム・ウォーカー外野手(30)が劇的な進化を遂げている。米独立リーグ出身で守備の指導をロクに受けたことがなく、開幕当初はキャッチボールすらまともにできない弱肩ぶりで周囲を驚がくさせたが、亀井善行外野守備兼走塁コーチ(39)による熱心な指導でメキメキと上達。どんな手法を使ったのか。》(6月15日 東スポWeb)
亀井コーチが語る“萌え”の理由
東スポはUFOとかウォーカーとか「未知」への反応がやはり素晴らしい。そして期待通り亀井語録も前代未聞だった。抜粋する。
「いやあ…僕も1年目でしょ? いきなりすげえとんでもない試練が来たなという感じでしたよ(笑い)。本当にこれを教えるのか!? と。これを直さないといけないのかと思うと、最初は相当不安でした」
「まず(ウォーカーの)練習のやり方を見て、すべて間違っている感じでしたね。そこからですかね」
「あれ以上の人はこれから出てこないでしょうね(笑い)。一年かけてやらないと。(守備を)何も知らないまま、ここまで来たんですから」
守備を何も知らないままの人がレフトを守っている。こんなスリルがあるだろうか? 亀井コーチはこんなことも言っていた。