月刊スポーツ新聞時評BACK NUMBER
祝!“初補殺” 亀井コーチも感激、巨人・ウォーカーの守備が驚速進化中《長嶋さんも「アダムが理想」と大絶賛》
posted2022/07/03 17:00
text by
プチ鹿島Petit Kashima
photograph by
KYODO
巨人のアダム・ウォーカー外野手に引き続き夢中です。前回、「萌え」の理由を書きました。
打ってよし、走ってよし、しかし守備は驚くほどヘタ。とくにスローイングは内野にうまく返球できない。相手チームはウォーカーの前に打球が飛ぶと当然のように次の塁を目指す。それを悲しそうな目で見つめるウォーカー……なんだか切ない。
すると東スポが「スクープ」を放ったのだ。
『巨人外野手ウォーカー 衝撃告白「今まで外野守備を、コーチから教わったことなかった」』(5月10日 東スポWeb)
まじか。ウォーカーは米独立リーグからやってきた。あまりコーチ陣もそろっていなかったという。現在は亀井善行コーチに付きっ切りで指導してもらっているので、守備について目からウロコ状態だと。
びっくりした。だって「現在野球を習っている人」がプロ野球の試合で外野を守っているのだ。前代未聞です。東スポには「伸びしろしかない」とも書かれているが目が離せなくなってきた。この感情は完全に「萌え」である。
元同僚が明かした、米独立リーグ時代の伝説
では6月の新情報です。注目したのはこの記事。
『巨人・ウォーカー伝説 米独立リーグ時代の元同僚が語るベールに包まれた過去』(6月14日)
デイリースポーツがウォーカーの元同僚、BCリーグ・福島レッドホープスの福原大生選手に謎の過去を尋ねたのである。
まず打撃の伝説。
「フリーバッティングなんですけど、逆方向に場外打ってましたね。バックスクリーンを超えたりとかも全然してました。試合では40打席くらいノーヒットってことがあって、コーチから『バットを短く持て』って言われて、バットを短く持ったまま場外ホームラン打ってました」
漫画みたいなエピソードに驚くデイリー記者。そして守備の話になった。ある接戦の9回のこと。
「レフトをウォーカーが守っていて、ウチはエースが投げていた。それでレフトに飛球が行って、『これで2アウトや』って思っていたら、ウォーカーがポロッと落球。結果的にタイムリーエラーで同点になって、みんな『ふざけんなよ』みたいな…」
ところが延長戦でウォーカーが場外ホームランを打って勝ったという。自作自演がすごい。なるほどと思ったのは次の証言だ。