中盤は遠藤航に警備役を任せ、相棒には前に飛び出していける田中碧を。前線の中央には、大迫勇也のような基準点が望ましいが、このままコンディションが上がらなければ、鎌田のゼロトップを推したい。

チュニジア戦、決定機こそ逃したがゴール前に入り込む動きは鎌田の特徴の1つ　©Kiichi Matsumoto/JMPA

重心が後ろにあったとしても、勝機を見出してくれるはず

　後方の人数を増やすことは、ともすればネガティブに捉えられがちだ。しかし勝負に徹するならば、彼我の力量差を認めて、それでも好結果に繋がりうる策を講じるべきだろう。それに重心が後ろにあったとしても、今の日本代表の選手たちなら、マイボールの時に堂々と持ち味を表現して勝機を見出してくれる──そう信じたい。

　むろん、最後に決断を下すのは指揮官だ。ただイビチャ・オシム元日本代表監督も言っていたように、外部からの意見や建設的な議論も、フットボールを前進させる原動力となりうる。

　本番まで、あと5カ月──不可能とも思える目標に少しでも近づくために、それぞれが自分の持ち場で最善を尽くすような日々になればいい。

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