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ソン・フンミン“両足自在の決定力”は「完全に父の作品」 小3から“勝負より基本を徹底”した教育とは《アジア人初プレミア得点王》 

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キム・ミョンウ

キム・ミョンウKim Myung Wook

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posted2022/05/25 11:00

ソン・フンミン“両足自在の決定力”は「完全に父の作品」 小3から“勝負より基本を徹底”した教育とは《アジア人初プレミア得点王》<Number Web> photograph by Getty Images

アジア人として初めて「プレミアリーグ得点王」に輝いたソン・フンミン(29歳)

 日本でほとんど知られていない話がある。ソン・フンミンには3つ上に兄がいる。名前はソン・フンユン。現在、父が設立した「SONサッカーアカデミー」でコーチを務めている。

 今年5月に「中央日報」が兄のフンユン氏の下を訪れ、幼少期の話について取材している。

 記事は冒頭、フンユン氏のこんなエピソードから始まる。

「フンミンが小学校3年生の時、父親がサッカーをするからとついていって、隣でボールを蹴っていました。休憩時間に勝負欲が強い僕とフンミンが、ニンテンドー(DS)をしたいので互いに奪い合おうとすると、父親にゲーム機を奪われました。そこでフンミンと2人で3~4時間、リフティングをしました。その数は2万2000回、その記憶を忘れられません。精神力と集中力を保ち、ボールの縫い目が見えるくらいに直角で蹴らないといけない。集中してボールを見つめるので、後で平らな地面が歪んでいるように見えました」

ソックスもシューズも左足から

 父の指導が垣間見える話だが、もちろんフンユン氏の話はこれで終わらない。

 ソン・フンミンは今季23ゴール中、右足が11、左足が12ゴール。右利きなのだが、左足でゴールを量産できる理由について教えてくれている。

「フンミンは子どものころから、ソックスもシューズも左足からはいていました。アカデミーの子たちもそうです。階段を上がる時も左足からのぼる。意識的に慣れない足を使うことで、試合でも両足を5対5で使えるようになります」

【次ページ】 欧州デビュー後も続いた“鬼のシュート練”

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