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久保建英がGK姿?奇跡の残留に歓喜、“ズボンを抜いだお宝写真”も… 「苦しんだタケのリーガ3年目」をカメラマン視点で振り返る
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2022/05/25 17:02
残留に安堵する久保建英。最終節は出番が巡ってこなかった
久保は最初のアップメンバーに選ばれていたのだが
ハーフタイムに出てきた久保は、最初のアップメンバーに選ばれ、ユニホームを着用してから後半開始と同時にアップに向かった。
後半開始から2分、マフェオの切り込みからパスを受けたアンヘルが、ムリキとのワンツーでDFラインを破ると、そのままシュート。マジョルカは待望の先制点をあげた。残留へと近づく大きなゴールに、選手、ベンチ、サポーターが一体となって喜びを挙げた。
ホームでの最終節を負けて終わらせるわけにはいかないオサスナが、攻勢を仕掛けてくる。それに対してアギーレが採った策は、ダニ・ロドリゲスとアブダンの2枚同時交代、さらに72分にはグレニエルが投入された。
それが実ったのが83分、ダニのクロスをアブダンがシュート、GKに弾かれたところを、グレニエルが詰める。残留をほぼ確実にしたゴールに、ベンチから選手が飛び出し、さらには逆サイドからGKのレイナまでが走り寄ってきての大歓喜となった。
2点リードしている試合展開、さらには終盤でのコスタの負傷もあり、交代枠が尽きる――久保は、マジョルカにとって大事なこの一戦に出場することはできなかった。アギーレが最後に頼ったのは、古くからマジョルカに属するベテラン勢の気持ちだったか。
前節でのロスタイムの劇的ゴールも、途中出場のアブダンのものだった。ここ数試合で先発復帰させたレイナの活躍も見逃せない。勝負師としてのアギーレの采配が的中した結果と言えるだろう。
2得点を守り切ったマジョルカは、他会場の結果に関わらず、自力で残留を勝ち取った。ホイッスルの瞬間、走りだす選手の表情は、全ての煩わしいことから解放された喜びに満ちていた。
ファンと喜びを分かち合った後一度ロッカールームに戻った選手たちが、おもむろにピッチに戻ってきた。シャワーを浴びた後なのだろう、選手によっては下着1枚のものも多くいた。
なぜか久保は、ベンチ外だったGKレオのユニフォームで登場していた。