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「年齢のせいにして弱気になっていた」川内優輝35歳をモヤモヤ期から救った“弟の説得”「あと、半年遅かったら危なかったですね」 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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photograph byKiichi Matsumoto

posted2022/04/30 11:02

「年齢のせいにして弱気になっていた」川内優輝35歳をモヤモヤ期から救った“弟の説得”「あと、半年遅かったら危なかったですね」<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

35歳の現在も第一線で走り続ける川内優輝。2018年のボストンマラソン優勝後の“モヤモヤ期”を抜け出した秘話を語った

「引退というか、第一線で頑張るという気持ちがなくなってきて……ダメになったら講演したり、マラソンを盛り上げる活動をして、楽しく走って行こうかなと思っていました。そういう意味ではギリギリの段階でメタスピードが出てきてくれたのかなと(笑)。あと、半年遅かったら危なかったですね。今は、現役選手として世界に挑戦できるぞと、再び心に火が付いています」

 35歳の今も世界を飛び回り、走力を磨くだけではなく、世界中にラン友を作り、自らの見識を深め、人間力を高めている。川内のファン対応は神対応と言われるほど丁寧だが、その姿勢もアスリートとしての輝きを増している一因だ。しかも、競技者として今なお成長し続けている。

 果たして、川内はいつまで走り続けるのだろうか。

「40歳まで第一線で行けると思います。その後の私の目標は……実はボストンマラソンの優勝者は50年後にレースに招待されるんですよ。君原(健二)さんが50年後に75歳で走りましたし、次は瀬古(利彦)さんですが、『僕は走ることが嫌いだから』と言っていたので、どうですかね(苦笑)。私はマラソンの最後は、81歳でのボストンマラソンと決めているんです」

 その時、川内なら80歳のマラソン記録(現在、日本記録は3時間30分18秒)を抜く走りを見せてくれるだろう。ただ、今は自己ベストの更新を求めて、「現状打破」を進行中である。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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