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佐々木朗希、奥川恭伸、宮城大弥…“2001年度生まれ”は松坂世代・ハンカチ世代に続く一大勢力になれるのか?《ドラフト注目の右腕も》
text by
西尾典文Norifumi Nishio
photograph byKYODO
posted2022/04/21 11:05
他競技でも台頭が目立つ“2001年度生まれ”だが、特に野球界は佐々木朗希(20歳)を筆頭に“豊作の世代”になる予感が漂う
現在“最もレベルが高い”と言われる東都大学野球には右の本格派がそろう。この春のリーグ戦で常廣羽也斗(大分舞鶴→青山学院大)、下村海翔(九州国際大付→青山学院大)、西舘勇陽(花巻東→中央大)が150キロ前後のスピードを連発。秋に向けて4年生を視察に訪れたスカウト陣を驚かせている。
スピードでは彼らに少し劣るものの、大型サウスポーの武内夏暉(八幡南→国学院大)は安定感が抜群。2部リーグでも左腕・細野晴希(東亜学園→東洋大)が開幕戦で最速152キロをマークするなど7回を13奪三振、無失点と圧巻のピッチングを披露し、視察したスカウト陣から「4年生と並んでも1位指名間違いなし」との声も聞かれた。
東京六大学に目を移すと、右腕・池田陽佑(智弁和歌山→立教大)が有望株だろう。この春は苦しいスタートとなったものの、昨季までにすでにリーグ戦通算4勝をマークしている。地方リーグでも松本凌人(神戸国際大付→名城大)、赤塚健利(中京→中京学院大)が昨年12月に行われた大学日本代表候補合宿で好投してアピールしている上、磯貝和賢(中部大第一→中京大)、藤本竜輝(社→立命館大)、上田大河(大商大高→大阪商業大)なども150キロを超える本格派として注目の投手だ。
野手では、抜群の強肩が魅力の進藤勇也(筑陽学園→上武大)をはじめ、友田佑卓(九州学院→日本大)、有馬諒(近江→関西大)のキャッチャー陣が豊作で、それぞれですでにレギュラーに定着。スラッガータイプでは上田希由翔(愛産大三河→明治大)、リードオフマンタイプでは松浦佑星(富島→日本体育大)が代表格となっており、いずれも来年のドラフト戦線に浮上してくるはずだ。
大谷翔平に続いて、鈴木誠也も海を渡る
佐々木は完全試合後の日本ハム戦でも8回をノーヒットに抑える異次元のピッチングを披露した。大谷翔平(エンゼルス)に続き、同じ94年生まれの鈴木誠也(カブス)がMLBで活躍を見せるように、同世代の活躍は“相乗効果”を生む。
佐々木らの活躍に刺激を受けて、「佐々木・奥川世代」がプロ野球、そして世界を舞台に活躍する選手が数多く飛び出してくることを期待して見守っていきたい。
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